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無戸籍と同性婚

以前、ねほりんぱほりんという番組で「戸籍のない人」が取り上げられていました。

日本で生まれ育ったのに、出生時になんらかの事情で日本国籍を取得できず、戸籍がないまま大人になったという方々。

戸籍がないと、医療費は全額負担、学校にも通えず、結婚もできません。
(入籍は出来なくても婚姻届を受理する自治体はあるそうですが)

それはおかしい、と思いました。

本人は何も悪くないのに
戸籍が無いからって
結婚する権利が無いなんて。

…と同時に
同性婚が認められていないのもやっぱりおかしい、と思いました。

本人は何も悪くないのに
同性が好きだからって
結婚する権利が無いなんて。


わたしは、物心ついたときには日本人でした。
でもそれは、生まれたときに親が出生届を出したからであって、わたし自身は日本国籍を得る為に何の労力も費やしていません。

また、気付いたら自分のことを体の性と同じ女性と認識していて異性が好きだと思っていた、というだけで、シスヘテロとなる選択を自ら行ったわけでも、何か資格を取る為に勉学に励んだわけでもありません。

それなのに
わたしには戸籍があって、
結婚する自由が与えられていました。

わたしは、なーんにもしていないのに。

かく言うわたしも、ついこの間まで自身の優位性について無自覚でした。
男女で分ければ自分が劣位となることも、その仕組みにさえ気付いていませんでした。

「女のくせに」
「女の子なんだから」
「女性らしく」
「女性ならではの視点」
などという言葉を聞くたびに

なにか心がざわつく
なにか違和感がある
なにか嫌だ

というモヤモヤを感じてはいましたが。

マイノリティ、とされる人たちが抗議デモをしたり権利を主張したりすると、必ずと言っていいほど批判の声が巻き起こりますが

「なんかまた騒いでるよ笑」とか
「贅沢言うなよ」とか言っているあなたは

あなたが持っている
その優位性を得る為に
何か努力をしたの?

その権利を
最初から奪われていても
ただ黙って耐えろと言うの?

あなたが少数派に
位置づけられていたかもしれないし
これからそうなる可能性もあるのに
何故?

と思ってしまいます。


最近メタバースが注目されていますが、1人に1アカウントが平等に与えられて、好きなアバターで暮らすようになったなら、国籍も性別も容姿も関係なく能力だけで評価される世の中になるのでしょうか。

そうしたら、実はポンコツのわたしは、すぐ見抜かれて排除されて元の世の自分の優位性を懐かしむことになるのかもしれませんね。

でも、わたしなどより壮絶な落差に呆然とする方も、多数いらっしゃいそうですね。

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