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男性の生きづらさもあるよね

ぬるい温度の沼から目と鼻だけ出して浮いていたいから、昇進の無い薄給の事務員という職を選んだわたし。

でも、一般事務ってそもそも女の仕事、みたいなところありますよね。

実際、弊社の一般職枠に応募した男性がいるのですが、面接時に「冗談でしょう?」と言われて結局、総合職採用になったという話を聞いたことがあります。

昇進したくない
偉くなりたくない
必要最低限だけ稼いで
あとはのんびり暮らしたい

と思う男性も一定数いるはずなのに、性別不問と書かれた採用枠に応募するとジョークと取られる。
不思議。

上を目指してどんどんキャリアを積み重ねていく女性のことを「バリキャリ」、わたしみたいに程々の収入を得て凌いでいるのを「ゆるキャリ」などと言うようですが、

そもそも男性にあんまり、ゆるキャリって許されていませんよね。

たぶん、男性が上昇志向じゃないと「もっと頑張れ」って尻を叩かれるのだろうし「そんな稼ぎじゃ娘とは結婚させられない」とか言われるのだろうし。

バリキャリしか許されない世界…
わたしだったら、しんどい。

わたしはフェミニストだから
ガラスの天井とか腹立つし、
女性が正当な異議申し立てをしているだけなのにヒステリーとか生理とか更年期とか言われるのは当然、ムカつきます。

でも、男性優位社会って本当は、男性をこそ苦しめているのでは、とも思います。

女性の権利を!
LGBTQに自由を!
と声を上げている人たちにモヤモヤしちゃう男性が多いのは、優位に属しているはずのシスヘテロ男性として生きている自分もまた、苦しいからなのではないか。

だって、実際に旨い汁を吸っているのは男性の中でもごく一部の選ばれたエリートだけだしね。

結婚当初、よく別部署の上司に
「今日の夕飯、何作るの?」と聞かれました。

夫もわたしも同じくフルタイム勤務なのに、なんでわたしが飯炊き担当って断定したんだろうなと思いました。

男性はたぶん、結婚したり子どもが生まれたりすると「ますます仕事頑張らないとね」とか言われたりするのでしょうね。

そういうとき同じように、妻も働いているのに、なんで俺が大黒柱認定されてるんだろうと思ったり、するのでしょうか。

いや、どうだろう。
思うのかな。

プレッシャーだな、と思う人はいても「なんでこんな発言するんだろう」と、質問した側に疑問を抱く人ってどのくらいいるのでしょうか。

もしかしたら

「男たるもの家族を養わねばならぬ
 強くあらねばならぬ」

みたいな呪いって、それが呪いだと男性自身も気付いていないという段階にあるかもしれませんね。

生きづらさを言語化すらできていない。

だから日本では、男性の自殺率がすごく高いのかもしれません。

まずは、自分を苦しめている呪いの正体に気付くところからですね。

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