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「我慢できない」なんて

例えば、サッカー選手が点を決めたとき、歓喜のあまりユニフォームを脱ぐシーン。

感動的ですね!

本当に感動的ですか?

わたしには不可解です。


だってユニフォームを脱いだら、確実にイエローカードなんですよ。
2回脱いだらレッドカード、即退場です。

カードきられるかギリギリのところを攻めたディフェンス、とかは分かります。
だってそうしないと相手に点を取られてしまうかもしれませんものね。

一か八か、賭けたんですよね。

でも、脱いだ選手がカードを提示されるのはゴールを決めた後。事後。

だからこの行動で得られるものはない、どころか確実に罰されることが分かっているのに、どうして脱いでしまうのでしょう。

この試合で退場にならなくても、イエロー累積2枚で次の試合出られなくなるんですよ。
結構重めの罰ですよ。

自制心、どこ行った?

という疑問を投げかけたところ、以下のような回答が得られました。

・1点取る為に命懸けだから
・多量のアドレナリンが放出されているから
・我慢できないから

え?

「我慢できない」なんてこと、ある?

例えば、
人間生きていれば誰しも「くっそー殴ってやりたい」だとか「いつか踏み潰してやる!」だとか心に浮かんだことはあるでしょう。

でも多くの人は実行に移しません。

頭にきてカッカしている状態でも、相手を傷つけてしまったら責を負わされ自分の不利益になる、という計算が働いているからだと思います。

気が付いたら脱いでいた?

気が付いたらここに来ていたの、なんて
ファンタジーの中だけの話ですよ。
実際は出かける支度も電車の乗り継ぎもしないと辿り着けません。
途中でトイレにも寄るだろうし。

もしかしたら
「自分ならこんなことをしても許される」という驕り高ぶりの表れなのでしょうか。

「ここまでやってもギリギリOK」と自分に許可を出している、とか。

だって歓喜のあまり下まで脱ぐ人はいません(たぶん)。

「これ以上やったらアカン」「シャレにならん」という冷静な判断、実はちゃんと出来てるじゃんという話です。

だったらもうちょっと我慢レベルを上げて「上も脱がない」と決めればいいのに。

「イエロー貰うって分かってるのに脱いじゃう俺、かっこいい」あるいは「かっこいいでしょ?」みたいな気持ちも含まれているのでしょうか。

もう今までにかなりの人数脱いでるので、今更そのパフォーマンスをしたところで、もはや希少性も面白みも失われつつあると思いますが。

やっぱりわからない。

わからないけれど、わからないから人というのは面白いのかもしれません。

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