コント

他の猫がどれくらい鳴くのか分からないのですが、kittyはとてもカジュアルに、挨拶でも交わすかのように、みゃっ、彼女の起きがけの朝によく鳴いております。

みゃっ、その一声で注意を引きたいわけではなさそうで、みゃっ、聞こえたらすぐに彼女も、みゃっ、反応するのですが、kittyはその応答には全く関心がないようでございまして、そろそろと窓際まで歩いて行って、外をのんびりと眺め始めることがしばしばでございます。

それで、彼女が、面食らったようにkittyのことをきょとんと眺め続ける、というところまでが、一つのコントのように行われております。

僕は定型化したようなコントを、毎度新鮮な気持ちで楽しませていただいております。kittyのあっけらかんとした無視の姿勢と、彼女の予期せぬ失恋に呆然とする表情とが、爽やかな朝の空気に絶妙にマッチしないところがなんとも。

トイレ前の、必死に訴えかけるようなみゃーおという声以外には、基本的には上に書いたような、カジュアルな声しか出さないkittyでございますので、聴覚的にkittyがどんな心境なのか伝わりやすく、kittyよりは少しばかりはレパートリーを持っているだろうと信じている僕の声色を振り返る機会になっておりまして、またしても、kittyありがとう、でございます。

共通の言葉の持たないkittyと僕でございますが、声色だけで通じるところがございますので、言葉を共有する人同士では、より意識すれば、誤ったコミュニケーションが減るだろうな、そのように考えさせられます。

kitty、ありがとう。