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世界は人の意志でできている ─ イノベーターたちのCXの祭典・CX DIVEレポート

こんにちは。株式会社Clearインターンの山村です。

SAKE100は、2019年10月25日(金)に、株式会社プレイドさんが主催する「CX DIVE 2019 AKI」にブース出展、またセッションに代表の生駒が登壇させていただきました。今回は、その様子をお届けいたします!

CX DIVEとは

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最新のCX(=顧客体験)を学び、体験できるカンファレンスです。

今回参加されていた企業は、BASE FOODさん、資生堂さん、RICOHさん、電通サイエンスジャムさんなど、その数は19企業。
聴衆200名の前で熱く繰り広げられるさまざまな業界の方々による九つのセッションと、最新のテクノロジーを駆使したサービスの体験・こだわりを持ってつくられたフードやドリンクの試飲・試食ができる展示ブースの、二つの構造に分かれており、盛りだくさんの内容となっていました。
山村自身も、空き時間にいくつかのサービスと味覚を体験させていただきました!

最前線の企業さんばかりの展示ブース

私がまず体験した最前線のサービスはこちら。

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東京電力エナジーパートナーさんの「充レン」と、ネオラボさんの「Neo smartpen」。

まず充レンは、パンフレットの文字にもあるように、モバイルバッテリーのレンタルサービスです。ぱっと目に入る、この可愛いネオンのロゴが特徴的ですよね。公式HPのデザインも可愛いです。
そして、1台300円、メールアドレスを入力してクレジットカードをスライドするだけでレンタル可能というお手軽さ。
現在はお台場を中心に展開されており(先日拝見しました!)、今後複数の地域に拡大予定だそうです。
スマホがないと生きていけない私にとっては、「ありがたい…!」の一言に尽きるサービスです。充レンの利用が当たり前になったら、とても心強いですね。

そして次に体験したのはNeoSmartpen
私の感想を一言で表すとすれば、「22世紀が来た!」です。

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なんとこちら、ただのペンとノートではなく、書いたことがそのままデータになるものなのです。
iPadのアプリを開いておくと、ノートの筆跡がほぼリアルタイムで反映され、それを保存できるというなんとも近未来なステーショナリー。
さらに驚いたのは、iPadなどのデバイス側が手書きの筆跡をテキストとして認識しており、後からワード検索をかけると、そのワードを含むメモをすぐに見つけることができるのです!
例えば、「お客様の前だと、パソコンでメモを取るのは失礼に感じるな。でも手書きのメモだとメンバーとの共有がしづらいし、後で探すのも大変…。」という悩みが解決されるような感覚です。す、すごい…。

そんな「あったら助かるな」「あったら面白いな」というサービスを体験させていただきながら、ONEさんのだし巻きドッグ(写真左)もいただきました(ちなみに、リンク先はうどん屋さんになっていますが、スクロールするとだし巻きドッグが登場します)。

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こちら、めちゃくちゃ美味しいです。あと、すごく大きいです。
卵と出汁の優しい味わいももちろんなのですが、アクセントのからしマヨネーズがとにかく美味しい!「からしマヨは世界を救えるんだな…」と思いつつ頬張りました。
そのお隣は、つぶつぶとした食感の「ポッピングボバ」と呼ばれるものが入っているCafe no.(カフェナンバー)さんのドリンクと、おなじみSoup Stock Tokyoさんの「オマール海老のビスク」です。美味しい...。

最後にご紹介したいのは、Because,さんのワインです。

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SAKE100の隣のブースにいらっしゃったのがBecause,さんでした。
こちらは、フランス&ナパからセレクトされた代表的な味わいのワインがラインナップされており、「楽しみながら知識を深めることができる」ということをテーマにしたブランドです。
同じぶどう品種でもフランス産とナパ産で異なる香りや味わいの違いや、チェリーやナツメグ、クロワッサン、そしてシガーの煙(!)といった様々な味わいと香りを知ることができました。
私のお気に入りは、写真の一番右に写っている白ワイン。
華やかな果実の香りもありつつ、しっかりとしたバニラのような樽の香りも楽しめました。(ちなみに生駒はその場でECサイトから注文をしていました。)

この他にも魅力的なサービスがたくさんあり、すべては回りきれませんでしたが、これからの新たな時代を切り開いていくカルチャーとビジネスに触れる良い機会となりました。

それでは、ここからはSAKE100の展示ブースや、生駒が登壇したセッションについてご紹介していきます。

100年誇れる1本を。SAKE100紹介

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展示ブースエリアで20分ほどのお時間を頂戴し、代表の生駒がSAKE100について紹介をさせていただきました。
私は席の後ろのほうでカタカタとメモをとっていたのですが、プレゼンに耳を傾けてくださるお客様が予想以上に多かったことに驚きました。

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「日本酒がお好きな方は?」と生駒が呼びかけると、多くの方々が挙手。日本酒が様々な人たちに支持されているということがわかりました。
運営スタッフの方にも、「今日一番、お客様が集まっていましたよ」というコメントをいただき、SAKE100の美味しさ・魅力をたくさんの人に知ってほしい私たちにとって、とても喜ばしいことでした。ありがとうございます。

12月5日にミシュラン一ツ星の名店「Ode」(広尾)で催されるペアリングディナーの紹介もさせていただき、お客様の期待値をぐんと上げた状態で、ステージは終了。
ここで私の印象に残ったフレーズは、「味覚は絶対がない世界だけど、それでもSAKE100は絶対の美味しさを追い求める」というものでした。

飲んだ人が笑顔になる。SAKE100体験

展示ブースでは、100杯限定で「百光」をご提供。
ここでのこだわりは、「ステージでSAKE100について知ってもらってから提供する」ということ。”とりあえず"試飲するのと、背景や思いを知った上で味わうのとでは、その美味しさはまったく異なるからです。

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私は撮影係に徹していたのですが、お客様の「すごく美味しい」「これ、本当に日本酒?」「感動しました」という声が聞こえるたび、とても嬉しく感じました。

セッション「熱量あるブランドづくりで、極上の体験をつくる」

展示ブースと並行して開催されていた九つのセッション。約200名が聴講できる大会場にて、顧客体験、イノベーション、世界観、ブランドづくりなど、さまざまなテーマのセッションが繰り広げられていました。生駒が登壇したのは最後のセッション「熱量あるブランドづくりで、極上の体験をつくる」です。
株式会社BAKEのチーフクリエイティブディレクター 貞清誠治さん、
株式会社スマイルズの取締役兼クリエイティブ本部 本部長/PASS THE BATON事業部 事業部長 野崎亙さん、
株式会社オールユアーズの代表取締役 木村まさしさんの3名の方々とともに、弊社の代表である生駒も登壇いたしました。
モデレーターは、木村さんが務められました。

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セッションでは、それぞれのブランドに対する思いから、ビジネスの軸、ものごとの本質まで、少しでも聞き逃すと置いていかれてしまうようなスピードと熱量で進められました。
以下に、主な内容をまとめてご紹介します。

1.マーケティングはしない
こうはっきりおっしゃっていたのは、スマイルズの野崎さん。基本的に答えは自分の後ろにある、とも。『自分が欲しいものだけ創る!』というご自身の著書にもあるように、野崎さんは一人間である自分のニーズを基点とし、「直感」そして「共感」から事業を展開しているとおっしゃっていました。
つまり、マーケットインというよりも、プロダクトアウトだと捉えることができます。Clearが日本酒に熱中しているのも、まずはメンバー全員が日本酒が大好きで、その可能性を信じているからです。
この話題の中で「Clearではどんな日本酒を造るかをどうやって決めているのか」という質問を受けました。
生駒は「基本的には、"どんな商品を造ろうか"という机上の議論だけではなく、あのときのあれは美味しかったね、という体験のところから入り、それを分解していく。感性と理論、両面で進めている感じです」
と回答しました。

2.人格設定
本セッションで盛り上がった話題の一つが「ブランドの人格設定」。
まず「我々は何者なのか(なんのためにこの世に存在しているのか)」という自分たちへの問いを徹底して行い、「ブランドの人格」を明確化させてマーケティング施策に落としていくそうです。
「ブランドの人格」とは、ブランドらしさや商品らしさという軸のこと。これがあることで、お客様にブランドを認識してもらい、商品を選んでいただきやすくなるとのこと。
生駒は、「我々が何者なのかということはお客様にとっては関係のないことであって、そういうことは商品の姿形に現れると思っている」と発言。
能動的に人格を作っていくのは良いことだと思うという貞清さんの意見や、人格は縛りではない(=こうあらねばならない・ここから外れてはいけない、というネガティブな意味で捉えるのではない)という野崎さんの考えも印象的でした。

また、人格設定にはフェーズの問題もあるのではないか、と生駒。
「立ち上げたばかりのSAKE100は今、「自分たちはこうだ」ということを社内にとことん浸透させて選択肢の幅を狭めていくフェーズにある。その上でお客様との関係性をつくり、ネクストフェーズに入ると脱皮していくようになる。大きくなったときに、知らなかった自分たちを見つけたり、お客様に教えてもらったりするのではないか」と話していました。

「ネクストフェーズに行くべきタイミングははっきりわかるのか?」という疑問を生駒が投げかけたところ、野崎さんが以下のように回答。
「Soup Stock Tokyoのように、一定の認知が取れてマスに広がっていくと、今度はお客様のブランドへの認知が固定されることによって、新しいお客様が入って来にくい状況が生まれてしまう。だから、今度はあえて期待値を揃えすぎないようにぎりぎりで外して…を繰り返している。タイミングというのは、マーケットは教えてくれませんが、お客様が教えてくれます」。

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3.声の大きい者が勝つ
人格設定の話の中で、木村さんから「そもそもブランドの人格って、誰が決めているの?」という疑問があがりました。
これに対する最初の回答は、野崎さんの「声の大きいヤツが勝つ!」でした。続けて「社員の多数決を中心とした意思決定、つまり"丸く収まる"アウトプットを探し続けるのではなく、メンバーの誰かが強く思っている方向へ引っ張られていくもの。決定権が誰にあるか、多数決をどうとるかという問題は関係ない」という考え方も、印象強かったです。
自分がこれをやるんだ、という強い思いが人に伝われば、その価値も同様に浸透し、ビジネスの成功に繋がるのでしょう。

4.「世界は人の意志でできている」
このフレーズが生まれる発端は、「それぞれのサービスの価格はどう決めているの?」という質問からでした。
スイーツを軸とする事業を展開する貞清さんは、「自分はこのお菓子をこの価格で買いたいという理由で決めてしまう」、
日々の暮らしのための服を製作・販売する木村さんは、「普段着だからこの価格にしたいとか、着ることに対する悩みを減らしたいからこの価格かな、という理由で決める」、
2018年末にオープンした、入場料のある書店「文喫」のプロデュースを担当した野崎さんは、「リファレンスのない事業だったので迷ったが、コーヒー3杯分を払ったんだからなるべく良い本に出会おう、と思ってもらえるのではないかと考えた」、という発言がありました。

価格はつまり、このサービスをこの値段でこの世界に認められたいんだという意志のあらわれでもあります。
これまでになかったモノやコトをつくるとき、我々はその価値をどこに・どのように定めるのか。
生駒が「世界は人の意志でできているのだから、この問いに対する答えを強く抱き続ければ、それが世界を変えていき、浸透し、その世界が当たり前になっていく」と発言したことを聞いて改めて、セッションの登壇者である貞清さん、木村さん、野崎さん、そして生駒は、そういった強い意志をもって世界を変えていく先駆者なんだ、と感じました。

おわりに

CX DIVEは、新たなことに挑戦していく魅力的な企業さんと、新しいモノ・コトにアンテナを張ったユーザーの皆さんでつくられる、とても勢いのあるカンファレンスでした。
そして、私にとってもっとも印象的だったのは「世界は人の意志でできている」という生駒の言葉でした。世界にまだないもの、これから必要とされていくもの、今ある課題を乗り越えるもの、それらをつくっていく方々の覚悟と意志を肌で感じられる一日となりました。
SAKE100の世界観を、さらに多くの方に伝えていきたいです!

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