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1月1日(ワーホリ日記)~バンクーバーの大晦日~

特に聞いていなかった。
こんな大騒ぎとは。

ネット情報によると、バンクーバーの年末は
特に大規模なイベントがあるという訳ではなく、
バーでそれぞれ仲間内でカウントダウンして
粛々と過ごすみたいな感じだった。
また年越しの花火が上がるという情報さえもなかった。
バンクバーのような規模の都市なら花火の一つぐらい上がっても良さそうだが、実際、花火は上がらないらしい。

海外は早くからクリスマス休暇に入り、1月2日から仕事が始まったりするので、年末や正月に対する意識が日本人とは違う。
日本のように三が日という概念もない。
そんな事前情報もあったため、海外の大晦日は意外とあっさりしているんだろうな、と思い、あまり期待していなかった。

トキとダウンタウンのバーで、ビールを飲みながら、テレビで付いていてるニューヨークのタイムズスクエアの年越しライブ中継を見ていた。
11時55分になると注文をしていない白ワインがテーブルに配られる。
お店でカウントダウンをするんだろう。粋な計らいだ。
1分前ぐらいになると、みんなテレビの前に張り付いて、カウントダウンをじっと見つめる。そして、10秒前になると、みんな席を立ちあがり、片手にワイングラスを掲げる。
店中で大声のカウントダウンが始まる。
普段こういう系のノリはあまり出来ないタイプの自分だが、今回はなんか解き放たれていたのか、大声でカウントダウンに加わった。

Ten!  Nine!  Eight!  …..

Three! Two! One!

Hoooooooo!!!!!!!

Happy New Year!!!

一瞬、お店の中が一つになったような気がした。
みんな立ち上がったまま仲間内でハグをしている。僕らはその光景を眺めて「すげえな」とか言いながら、ハグの代わりに「あけおめ」と言ってグラスを乾杯する。

「いや~、海外の年越し初体験でうれしいわ」
「なんとか、年越しっぽい感じは味わえたな」
とかなんとか言いながら、すこし年越しの余韻にひたりながら
またしばらく席でビールを飲んだ。

会計を済ませ「少しだけ散歩して解散しますか」
という感じで、店を出ると

何コレ!!?

歩行者天国になっていた。
さっきまでこんな人いたっけ??

どんちゃん騒ぎ。
大音量の音楽。
歌う、踊る、叫ぶ、街中はもうサーカス状態。

どこもかしこも、人、人、人。

こんなの事前情報になかった。

普段は早く閉まってしまうお店も今日ばかりはこの時間でも開いていた。
開いているのはバーぐらいかと思っていたが、ファストフード店まで開いており、お店もたくさんの人で賑わっていた。
僕はなんか急に腹が減ってきて、プーティン屋さんで巨大なプーティンを注文して、歩きながら食べた。夜中の1時だが、そんなの関係ねえ。

ビーフプーティン(食べかけ)


バンクーバーの街が今までにないぐらい活気に満ちていた。

歩きながら、ふと地元の七夕祭りを思い出した。
もう歩いてるだけで気持ちが浮かれてくる。
いい感じで酒も入っているのでなおさらだ。

トキとぼくはこの光景を前に「すげえな、すげえな」ばかり言いながら、存分にこの年末の浮かれた雰囲気を味わった。

いやあ、すごかった。

とにかく事前情報による大晦日のイメージとはだいぶ違った。全然あっさりしていなかった。
やっぱり年越しってのは、みんな、ワーッ!と盛大に祝いたいものだよな。
やっぱり年越しって良いな。と思った。

今年も良い年になりますように。

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