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『アダルトグッズ店が僕の青春だった。 』 その②「アダルトグッズ店員て何やってんの?」


アダルトグッズ店とは男の夢であり、理想郷である。
我々の心を裸にして、人間の本来あるべき姿を教えてくれるのだ。  by ゴンゾー


前回は俺(ゴンゾー)がアダルトグッズ店のバイトに採用されたところで終わった。
採用されて嬉しかったものの、不安はあった。
アダルトグッズ店で働くというのには抵抗はない。だけど初めて長期バイトをすることには不安があった。
どんなことでも、初めててのは不安になるものだ。


俺は基本的にシフトは土日の昼か夜にしかいれなかった。
土曜日のシフトで同じだったのが俺より一個年上の大学生、池田(仮名)さんだった。
日曜日のシフトは40代の田口(仮名)さんというオッサンと一緒のことが多かった。


俺はこのバイトを結局二年ぐらい続けたが、よく話をしたのはこの2人だった。
この2人は今後もアダルトグッズ店について書く上で、頻繁に名前が上がると思うので、覚えておいてほしい。


・アダルトグッズ店の仕事てどんな感じ?


念願の(?)のアダルトグッズ店員になれたものの、そもそも何をするのかはよく知らなかった。
とりあえずレジ業務はあるのはわかっていた。
だがそれ以外何をやっているのか。
どの程度の難易度と忙しさなのか、人間関係はどうなのか。
など疑問は一杯ある。
俺はそれを池田さんと、田口のオッサンから学んだ。

結論から言おう。
こんな楽なバイトはこの世に他に存在しない。

この文章を読んでいる「俺はド変態でクズだ」という自覚があるそこの君。
朗報だ。アダルトグッズ店で働き給え。
こんなに楽でやりたい放題な仕事はないぞ。
その変わり時給はクソ安いが、それに文句が言えないほど楽だった。

もちろん仕事内容自体は色々ある。
レジ作業や棚の整理、買取、商品の発注、POP作りなど細かいのは色々あるけど、大したことはない。


レジ作業が主な仕事になるが、基本的に暇なので忙しい思いをすることもまずない。
バカでも働ける。
逆にいえばあまりに暇すぎるのが難点であり、常に動いていたいマグロみたいな奴には不向きな仕事だろう。
楽して働きたいクズにはオススメである。
あまりに暇すぎて、レジ内にあるパソコンをいじりまくってAVを見たりしてた。
田口さんていうオッサンはボリボリ菓子を食べてた。仕事中にである。

そのためかアダルトグッズ店のバイトは一度始めると、なかなか辞めづらい。
一回辞めて、他のバイトを始めても結局はここに戻ってくる人が多かった。
やっぱり楽だし居心地のいい空間だったのだろう。クズのセーフティーネットである。
別に無口なインキャでも問題ない。どうせ変な奴しかいないんだから、それで浮くなんてことは心配しなくていい。

時にはどうしようもないくらいのクズがバイトとして入ってくるのだが、流石にそういう奴は弾かれる。
無断欠勤しまくって、最後は蒸発するので勝手にいなくなってるだけだが。
最低限のことさえ守っていれば問題ないだろう。
とりあえず俺は最高の職場に有りつけることができた。

とはいえアダルトグッズ店にの仕事には、一つだけ特徴的なものがあった。
それは万引きの巡回だ。

不思議なことに万引きが多かった。
三ヶ月に一回ぐらいの頻度で万引き犯の対応のために警察が来ていた気がする。
変な所には変なやつが集まりやすいのが、お客さんにも一癖二癖ある人が多かった。
万引き犯と追いかけっこを演じたこともあった。

なぜアダルトグッズ店なんかで万引きするのか。
別にアダルトグッズなんて日常生活品とは違って必要ないものなのに。
そもそもいい歳した大人がアダルトグッズ店で問題起こすて、それだけで恥ずかしいことなのに。
それでも万引きやるんだから、連中はぶっ飛んでるとしか言いようがない。

とりあえず仕事内容に関してはクソ楽な仕事だったと言えるだろう。
あとはPOP作りなんかもあったが、それは著作権ガン無視でパロディモノを作りまくってた。

「進撃の巨チン」「君のアナ」などである。あとトイストーリーのキャラに大人のオモチャを持たせたりした。
いいセンスしてるでしょ?


最後に。
これはあくまで俺が働いてたアダルトグッズ店の話であり、他のアダルトグッズ店が楽かどうかは知らないので、あくまでも参考程度にしておいてくれ。
これを読んでアダルトグッズ店で働き始めた君が、とんでもなくブラックな職場じゃないか!と激怒しても俺は責任を取れん。


(続く)




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