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人間は見たいものしか見えない そう地球忍者が教えてくれた

人間は見たいものしか見えない。

こんなキザなセリフを聞いたことがあるだろうか。

そんなアホなことあるかいな。
全部見えているよ。
自分の目は節穴じゃぁない。
見たくないものもちゃーんと受け止めている。

そう思っていた。

でもこのキザなセリフは本当だったようだ。
それが発覚したのはこの暑さのせい。

日本の夏の風物詩といえば 風鈴やスイカにお祭りなど数多くある。

その中でも もっとも身近な風物詩といえば「セミ」だろう。

セミが鳴けば「あぁ夏が始まったな」と感じる。
子どもは抜け殻を集め始めるだろう。
僕は懐かしい思い出に浸る。

そんな夏の風物詩であるセミをなんとなく探してみた。

大きな声のする方に目を向けて。

でもいない。

どこにもいない。


この声はどこから聞こえるのか。
特殊迷彩でも施されているのか。
木が直接鳴いているのかもしれない。
それともこれは僕の幻聴だろうか。
こんなにもうるさいのに。
夏だからセミが鳴いていて当然だと思い込んでいるんだろう。

そう思わせるぐらい姿が見えない。

まるで忍者のように。

隠れ蓑かくれみのの術をしているセミを想像してシュールな気持ちになった。

木に腹を向けているのに隠れ蓑をどう持つんだ。
マントのように羽織っているんだろうか。
でもそれじゃはためいて余計に目立ってしまう。

まぁセミの隠れ蓑の術の考察はどうでもいいか。

そういえばウルトラマンの宿敵バルタン星人って宇宙忍者だよね。

顔がセミに似ている。
僕と同じように考えた人が大昔にもいたのかもしれない。

しかし、そんな地球忍者セミを不思議と子どもはすぐに発見できる。

それはなぜか。

その答えが「人間は見たいものしか見えない」というやつだ。

僕は虫がキライ。
子どもは虫がスキ。

差異はこれだけ。

あんなに大声で叫んでいるのに見えない。

いや 見えているはずなのに見ようとしない。

人間ってのは便利にできている。
見たくないモノを見ないですむようにプログラムされているのだ。
ありがたやありがたや。
後はこのやかましい声も聞こえないようにしてもらえるとありがたい。


それにしてもセミってやつは不思議なヤツだ。

今年 鳴いているセミは タマゴとして産み落とされ地下で7年の歳月を経て地上に舞い戻り鳴いている。

7年。


長い。
そりゃ大声で鳴きたくもなるよね。

ごめん。
うるさいとかやかましいとか言って。

日本語に訳すと
「ひゃっほーい。やっと地上だ!なんて明るいんだ。そしてなんて暑いんだ。めっちゃおっきい生き物人間がたくさんいる。でもそんなことを気にしている暇はない。7年の歳月で貯めたパワーで鳴いて鳴いて鳴きまくってパートナーを見つけるんだ。いっくぞーッ!」
てな具合か。

むやみに探さずにそってしておくのがお互いの為になりそうだ。

あなたも地球忍者うるさいセミを探そうなんて思ってはいけない。

彼らの7年に思いを馳せてみて。
7年も地中で修行してきたんだ。
隠れ蓑の術以外の忍術もつかえるかもしれない。

そういえば昔からセミはおしっこをひっかけるって言うよね。
きっと水遁すいとんの術だね。
ならばきっと火遁かとんの術も使えるはずだ。
ほら、そっとしておこう。

見たいものだけ見ていれば幸せなんだから。

ではまた。

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