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アリかナシか 子どもの前で育児本

病院での一幕。
ある親子(母と男児)が待合室にいる。
最近では珍しく母親は本を読んでいる。
そして珍しくブックカバーを付けずに読んでいた。
もしかすると図書館で借りた本なのかもしれない。

その本のタイトルを見て驚いた。
「男児を伸ばす方法 母親の〇〇〇」とある。(〇の部分は手で隠れていて不明)

男児の横で読まれる「男児を伸ばす方法」


これはアリかナシか。

僕も読書がスキで、育児本を読むこともある。
でも 子どもの前では絶対に読まないし 聞かないようにしている。

自分が子どもだったら絶対に嫌だから。

もちろん親は完全ではない。
本などから育児の情報を仕入れることは ほぼ必須。
でもそれは親だけが知っている秘密。

子どもにとって親はお手本であり、絶対な存在だ。
(そうありたい)
自分が子育てをされているという感覚は希薄であり、その方法論が存在することも知らない。
なのに目の前で読まれる自分(男児)を伸ばす方法。

さぁ男児の目線になって考えてみよう。
「伸ばすってなんだろう」
「伸ばす?僕って伸び悩んでいるの?」
「僕は本に頼らないといけないぐらいダメな子なのかな」
「これから本に書かれている事を試されるのか嫌だなぁ」
「そんな本に書かれていることで変わる僕ではない!」

言語化が出来なくても感覚としてこういった印象を持ってしまうのではないかと想像する。

だから僕は子どもの前で育児本は読まない。

もちろん反対意見もあるだろう。
子どもの為に勉強しているのだから、内容を子どもと共有すれば効果も高まり 良いのでは?
親の苦労を子どもが知ることも必要でしょう?

という意見はもっともだ。

効率だけを見ればもちろん子どもにも内容を伝え「我が家の子育てはこうやります」と明言すればスムーズにいくかもしれない。

でもそれは子どもの人格 感情を無視しているのではないかと思う。

親は育児本の内容は「そういう意見もあるのか」ぐらいにとどめ、あまり意識しない方がいいのではないか。
だって育児本通りにいかないと不安になるでしょう?
不安を取り除く為に読んでいたはずなのに。

だから隠れてコソコソと読んで、内容を精査して実践できそうなところを実施していこう。
ダメで元々精神で。
あたかも親がはじめから知っていたかのように。

完璧を演じる必要はないが、わざわざ勉強しているところを見せる必要もないだろう。

大人になってから 実はすごく勉強していた、手のかかる子どもだったよ と笑って告白すればいい。

子どもが小さい内はコソコソしよう。
電子書籍やオーディオブックならコソコソ勉強にはもってこいだ。

ちなみに、待合室のその親子は姿勢もよく静かに待っていた。本の効果だろうか。

子どもは「やばい、母ちゃんが僕を伸ばそうとしている!」と危機感を抱いていたのかもしれない。

あなたはこの記事を読んでアリかナシかどう思っただろうか。


え?
どっちでもいい?
まぁそういわずに一度考えてみて。

例えば、恋人が横で「恋人の扱い方」みたいな本読んでたらどう思う?
自分で考えろバカタレ!
と思うだろう。

妻の横で「熟年離婚の回避方法」なんて本を読んでいれば喧嘩になる可能性が高い。

それと同じだ。
いや違うか。

今の例えは忘れてください。

とにかく読書はその内容によっては時と場所を考えよう。

ではまた。

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