見出し画像

咄嗟の場面で丁寧なお礼ができる人

久しぶりに出社した帰り道、道中の駅にあるショッピングモールに立ち寄った。
出社が減るとたまに出た時の体への負担がとてつもなく大きい。
PCや資料が重くて肩はバキバキ、通勤が長いので経ってる時間も長く、腰がつらい。

疲れ切っていたのでいつものごとくスタバで一息ついてから帰ろうと思ったけど混んでいて、まぁ帰宅ラッシュの時間だからしょうがないなと別のカフェへ向かう途中。

エスカレーターで私の前に乗り込んだおじいさんがサングラスを落とした。
咄嗟に拾おうとしてらっしゃったけど、危ない!と思って私がサングラスを追いかけ、拾って、渡したら、

「ありがとうございます」と言いながら頭をペコっと下げてくださった。

私はイヤホンをしてたのではっきり聞こえたわけじゃなかったけれど、お礼を言われたことはわかった。

エレベーターが次の階に着いて一旦降りた時、おじいさんが振り返ってもう一度、

「ありがとうございます」と、今度はさらにハッキリと、目を見て、深々頭を下げてくださって、そんな大したことをしていないから
「いえ、とんでもないです」と私は軽く頭を下げて立ち去った。

そのとき、クールに立ち去ったつもりだったけど、久しぶりに人の役に立てた!ということと、それに感謝を示されたことにすごく感動していて。

あぁ、私も友達や家族、恋人じゃなくても、咄嗟のタイミングでも、躊躇なく、丁寧なお礼を言ったりお辞儀ができる人でありたい、と思った。

おじいさん、すごいなぁと尊敬もした。
多分、私はハンカチを拾ってもらったとて、あんなに丁寧なお礼はできない。
日頃から人に感謝することに慣れていないから。

そして恥ずかしいけれど、人のため(知り合いじゃない人)に何かするってことが少なくて、だから自分にとって貴重な体験だった。
周りの人をよく見ていて助けられる人はこういう風に感謝される機会や、嬉しくなったり感動したりする機会も多いんだろうと思う。

それってすごく心が豊かになるし、できるだけ多く体験したいことだなと改めて感じた。

人助けで人徳を積むなんて言うけれど、溜まっていくのは人と関わって感謝される喜びや感動、人を思いやる気持ちで、そういうものが溜まった人はそりゃあ素敵な人になりますよね。

そういう人に私もなりたい。
おじいさん、大袈裟かもしれないけれど、こちらこそ心があったかくなる体験をありがとうございました。
(心のなかで、お辞儀)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?