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地味に増えてる百日咳

みなさんこんばんは。
カクテルなんですが運転中につき、ノンアルでいただきました🍷
どーもMittsuです。

今日は、地味に増えてる百日咳についてお話ししていきます。

百日咳とは?

百日咳は、特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症です。

母親からの免疫(経胎盤移行抗体)が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、1歳以下の乳児、特に生後6 カ月以下では死に至る危険性も高い感染症です。

そのため、生後2月から生後7月に至るまで開始し、4週間(医師が必要と認めた場合には3週間)から8週間までの間隔をおいて3回の接種か行われるワクチンも早期から実施がされます。

百日咳ワクチンを含む混合ワクチンは、
DPT三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)あるいはDPT-IPV四種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ)接種、今年度からはHib(インフルエンザ菌)が加わった5種混合ワクチンが開始されています。

わが国を含めて世界各国で実施されており、その普及とともに各国で百日咳の発生数は激減しています。

しかし、ワクチン接種を行っていない人や接種後年数が経過し、免疫が減衰した人での発病はわが国でも見られており、世界各国でいまだ多くの流行が発生しています。

感染症法

1999年4月施行の感染症法では「百日咳」として定点把握疾患に分類され、全国約3,000の小児科定点から報告されておりましたが、2016年には、15歳以上の患者が全体の25%を占めました。

そこで、より正確な百日咳の疫学の把握を目的として、2018年(平成30年)1月1日から、それまでの小児科定点把握疾患から成人を含む検査診断例の全数把握疾患としての改正が施行されています。

原因や感染経路は?

百日咳は、グラム陰性桿菌である百日咳菌(Bordetella pertussis)の感染によるものが多いが、一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)も原因となります。

感染経路は、鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染、および接触感染です。

しかし、百日咳の発症機序は未だ解明されていないが、百日咳菌の有する種々の生物活性物質の一部が、病原因子として発症に関与すると考えられています。

経過は?

臨床経過は3期に分けられます。

カタル期(約2週間持続)
通常7~10日間程度の潜伏期を経て、普通のかぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。

痙咳期(約2~3週間持続)
次第に特徴ある発作性けいれん性の咳(痙咳)となります。
これは短い咳が連続的に起こり(スタッカート)、続いて、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出ます。(笛声:whoop)。
この様な咳嗽発作がくり返すことをレプリーゼと呼び、しばしば嘔吐を伴います。

発熱はありませんが、あっても微熱程度で、息を詰めて咳をするため、顔面の静脈圧が上昇し、顔面浮腫、点状出血、眼球結膜出血、鼻出血などが見られることもあります。

非発作時は無症状ですが、何らかの刺激が加わると発作が誘発されます。

また、夜間の発作が多いことが知られており、年齢が小さいほど症状は非定型的であり、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。

回復期(2, 3週~)
激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなるが、その後も時折忘れた頃に発作性の咳が出ます。全経過約2~3カ月で回復するとされています。

成人の百日咳では咳が長期にわたって持続するが、典型的な発作性の咳嗽を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
軽症で診断が見のがされやすいてすが、菌の排出があるため、ワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源として注意が必要です。
これらの点から、成人における百日咳の流行に今後注意していく必要があります。

また、アデノウイルス、マイコプラズマ、クラミジアなどの呼吸器感染症でも同様の発作性の咳嗽を示すことがあり、鑑別診断上注意が必要です。

合併症は?

肺炎の他、発症機序は不明であるが脳症も重要な問題となり、特に乳児で注意が必要です。

治療は?

百日咳菌に対する治療として、生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられます。

これらは特にカタル期では有効です。

新生児ではこれらの抗菌薬は肥厚性幽門狭窄症を考慮してアジスロマイシンでの治療が奨められています。

通常、患者からの菌排出は咳の開始から約3週間持続するが、エリスロマイシンなどによる適切な治療により、服用開始から5日後には菌の分離はほぼ陰性となります。

学校保険法の出席停止は?


特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされています。

ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りではありません。

また、以下の場合も出席停止期間となります。

・患者のある家に居住する者又はかかっている疑いがある者については、予防処置の施行その他の事情により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。

・発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間

・流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間

とされています。小さなお子さんがいる家庭や成人でも流行が懸念される感染症ですので、流行感染症の一つとして押さえておきましょう!

それでは本日はここまでです。
おやすMittsu💤

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