全力で頑張るのをやめよう!〜なぜ働いていると本が読めなくなるのか〜
本日、三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」をオーディオブックで読了しました!
タイトルを見て「お、忙しく働きながら本が読めるようになるのか?」という期待もあったのですが、逆に「働きすぎ。頑張りすぎだよ君たち」と諭されてびっくりしました。
本書は、自己啓発本に多い「時間術」や「速読術」ではなく、「そもそも長時間労働が美化されていないか?」と日本社会の当たり前を覆す問題提起をする。
それは私も正社員で働くようになってからよく考えるようになったことでもあった。
「なんで週5で働かないといかんのや」
「土日で5日分の疲れが取れるわけないやろう」と。
三宅さん、やっぱりおかしいよね?
親に「昔はもっと大変だった」と言われるけど、キツイよね?私だけじゃないよね?
この本では働いているとなぜ読書ができないのかという問題の解決策に「半身で働こう」という提案がされる。
「半身で働く」とは現代日本で当たり前とされる1日8時間、週5勤務ではなく、その半分の週3で働いてみたりするということだ。
「え?無理じゃん。理想的だけど」
と誰もが思うだろう。
私も今日の労働で身に染みて感じた。
いや、やろうと思えば出来るかもしれない。
1ヶ月間に使うお金を洗い出し、削れるところは削り、そのお金を賄える分だけ労働する。そうしたら自由な時間がたっぷり手に入る。
この世には月6万円で生活できる猛者もいるらしいのだから、やろうと思えばできるのではないか?
でも、やる勇気がでない。
世間の目があるからだ。
まあ私はまだ20歳だし。
社会経験を積むために、正社員をしているということにしておこう…。
とりあえず今の職場であと5年働いたら、自分のやりたいことにシフトしていこうと妄想中。
著者の三宅さんも、みんなが働きながら本が読める社会を実現する具体的な方法はわからないという。
そりゃそう。
だって、いきなり全ての人間の働き方を変えるなんて無理な話だから。
でも、少しずつ、自分のやり方でなら変えることができるはず。そう三宅さんは述べている。
まずは自分から、半身で働いてみる。
明日できる仕事は明日やる。
なるべく残業はしない。
そうすることで、ゆとりができ、自分や人を大切にすることができる。
自分だけ先に定時に帰るだなんて、心苦しいことありゃしないかもしれない。
でも、自分の行動や「早く帰りましょう!」という言葉で、みんなが少しずつ半身で働けるようになるといいなとも思う。
「読書」を通して、労働のあり方について深く考えることができ、また「自分だけが、おかしいと思っているわけじゃないんだ!」と自信もつけることができた本でした。
まだまだ職場では新人だし、ものを言える立場では無いけれど、自分の働き方を模索し、最終的にはみんなが好きなことをする時間が持てる働き方を広めていけたらいいなと、小さな希望を持って明日も働こうと思う。
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