山羊が鳴くなら。

ニュース、出来事、ひとりごと。山羊の字体の美しさ。

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夏が終わらない

「あのね、あそこの会社は、プログラマーが外注なんだよ」と切り出してみる。「あ、そうだったんですか」という電話の向こうの部下の声からは、まだ感情が読み取れない。「だからさ、なるべく修正指示は、まとめて1回で出してあげて。細かく出してしまうと、その都度、プログラマーの人件費がかかってしまうから。今回さ、保守料金の範囲でやってもらっているから、なるべく経費がかからないようにしてあげてほしいんだ」と、なるべく明るい声で少し具体的に説明してみると、「わかりました!」と、今度はさっきより

    • 政治とカネとギリとケイサン、でも理念大事よ、てゆか選挙行けし。

      政治、といえばカネである。我々の頭の中の検索エンジンは、政治といえばカネと弾き出してきた。長いものには巻かれろ。そういう場面に出会えば、モノワカリのいい人間になるのが日本人というものだ。 そう考えると、政治とカネにノーを突きつけるというのは、なかなか画期的なことではある。政治とは、いわば利害関係の整理である。その潤滑油としてのカネを否定するのだから。しかし、高邁な理念とかっていう青臭いものが、本当に政治の本流になり得るのか。 芸能界もそうだが、一部の権力者に力が偏ることが

      • noteに敗北した男のグチ

        1週間に1回のnote、続けられなかったオトコでございます。 noteライター達へ、お伝えします。アンタ達はすごいです。自分に打ち勝った人たちです。 最初はカンタンだと思ったんですけどね。敵は自分の中にいるんですね。書くことはあるんですけども。材料はあるのに料理ができない。 それは、誰のための料理か、なんですよね。ただ自分のお腹を満たすだけの料理ならば、納豆かき混ぜて適当に終わらせるのですが。noteとして公開して、少なからず顔見知りのような、お知り合いもできたりすると

        • 懐かしさ、大阪にて。

          うわ、懐かしいなと呟いて、自分でも驚いている。そうだった。15年くらい前、僕は大阪が本社の会社に勤めていて、年に10回以上大阪や京都に来ていた時代があったのだ。 小4の息子は、初めての新幹線に興奮していて、窓に齧り付いて風景を見ている。おにぎりを頬張りながら、いつもよりも格段に美味しいと目を輝かせている。席を少し倒したり、フックに荷物をかけたり、ゆれる車内に気をつけながら車内を歩いてトイレに向かったり。その全てが初体験で、その刺激の強さに、こちらまで感電しそうな勢いである。

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        夏が終わらない

          勘違いの力。

          羨ましいと思ってしまう。 リーダーとは、圧倒的勘違い野郎が担う職務である。国王だろうが、社長だろうが、宗教家であろうが、自分が、自分の所属する団体のメンバーから完全な負託をうけていると勘違いしているからできる仕事なのだ。 そんなことはない。みんなから完全に好かれているリーダーなんていない。やり方に不満があったり、依怙贔屓があったり、どうしてもソリが合わないなんてこともある。それでも最大多数の支持を受けているから、まあ、なんとかかんとかやっているのだ。 そして権力だ。その

          台風がきても、傘で挑むバカな人間たちよ。

          不謹慎だけど、お祭り感があるのが台風。 まだ昼間なのに、校舎の電灯が点いてたりすると興奮したのを思い出す。トタン屋根の軒下に避難して、その屋根を、雨音がものすごいボリュームで叩いてくる時の迫力も。 変な話だが、何か大きな力がやってくると、人って笑っちゃうのだ。 でも、この日常をぶっ壊すような力。どしゃぶりで、それに抗う術がなくなって、びしょびしょになって歩く帰り道。ものすごい風を前に、傘をひっくり返さないように、見えない力点をさぐる時の集中力。 人として、この地球に生

          台風がきても、傘で挑むバカな人間たちよ。

          残暑は、真夏より辛いという事実。

          みなさん、改めまして残暑見舞い申し上げます。 てゆか、残暑を舐めすぎなんですけどね。僕はもう生まれてから46回も残暑を経験しているので、知ってますけどね。この夏を迎える前から、どうせ8月下旬からが一番キツイと思っていたので、大して驚きませんけどね。 サッカーだってマラソンだってそうなんですよ。半分超えてからが恐怖なんです。最後の最後は、もうラストスパートで頭がハイになってるからいいんですけどね。「後半の前半」って何事も地獄なんですよ。それが残暑なんです。 前半戦って、緊

          残暑は、真夏より辛いという事実。

          noteライターの夏

          noteライターになって、素人といえども週に一度は文章を書き続けてわかったことであるが、書きたいことをまとめるというのは、実に面倒な作業である。 まず、書けないというのは、書きたいことがないとは同義ではない。noteなんてものを続けるのだから、noteライター達は、にわか小説家・エッセイストの集まりなのだが、どの文書読んでもそれなりに文章は上手いし、テーマを絞っていたり、切り口も鋭いものもあって感心したりする。 いつまでも野球小僧、サッカー小僧という人たちがいるように、僕

          noteライターの夏

          プールにて

          ちびまる子ちゃんの人気キャラクターの藤木くんといえば、プールの日にガチガチ震えて、唇が真っ青になっていたシーンが印象的だ。そうなのだ。僕らの子供の頃のプールって、寒いのが当たり前だった。曇り空でも決行し、冷たい水のシャワーを浴びてギャアギャア叫び、謎の水につかって病原菌を殺す作業を行ってから、ようやくプールサイドに並ぶ。そうして何だかんだして終わった後、あのタオルにくるまって、「生き返るー!」なんて叫んでしまう。それが「プール」だ。 この週末に、子供たちと一緒にプールにいっ

          ストレスの捌け口

          言ってもわからない相手というのがいるわけですが、これはこれでストレスが溜まるものでごさいますし、さらにいえば、どうせ言ったってわかりゃしないんだと、その言いたい言葉を飲み込んだりすると、もう本当に、飲み込んだ言葉が体内で暴れ回ったあげく、頭の中まで昇り詰めて、そこで竜のようにのたうち回るわけですから、充分に眠れないばかりか、夜中に起きて更に機嫌の悪いことになってくるわけなので、じゃあいっそのこと、その言いたいことをぶちまけたらいいんじゃないかと思いついて、頭の中で思いつく限り

          ストレスの捌け口

          USJは、時間を20万円で買う覚悟がいるらしい。

          「今日、としまえんに行こうか」 母が笑って言ったのを、信じられない気持ちで聞き返す。 「ほんと?」 「うん、誰か友達を誘って来たら?」 それも信じられない。5歳の妹といっしょに行動することが多くて不満がたまっていたから、友達と一緒に遊園地に行けることが最高の喜びだった。 「え!ほんと?」 歩いて1分。ピンポンをおしたら、G君もすぐに出てきて大喜び。昭和63年。僕たちは、小学5年生になったばかりだった。母親と行動することは、ちょっと恥ずかしいところもあったかもしれないけど、東

          USJは、時間を20万円で買う覚悟がいるらしい。

          娘6歳とのデートの記録

          長男の友達が来るからと家から追い出された私と娘6歳。13時から19時近くまで家の外で過ごさねばならない。さて、どこへいくべきか。何と言っても今年は、記録的な酷暑である。選択ミスは、命に関わるといっても過言ではない。 娘と出かける場所といえば、大きな公園が基本だが、しかしこの暑さでは長居はできない。かといって屋内のゲームコーナーやらショッピングセンターに金と労力をわざわざ浪費しに行くのも嫌だ、嫌すぎる。 まず、私が楽しめないとダメだ。まず、娘と思いきや私、私である。だって私

          娘6歳とのデートの記録

          朝のサーフィン。

          青と赤の、米粉でつくったドーナツみたいにフワフワの、飛行機に乗る時に眠るためのマクラみたいなものを首にかけた大阪の有名な芸人が2人いて、赤ん坊でもあやすみたいに手を広げた写真の横には、もう何年も前から画面に沁みついているみたいに、万博、反対、意味があるのか、相次いで各国が撤退を表明、なんて言葉が踊りに踊っており、もうそんな記事をタップするのは時間の無駄だと思うのだけれど、そもそも土曜日の朝6時半に目が覚めた僕には、頭が正常に働きだすまでにちょっとした情報の栄養が必要なわけで、

          朝のサーフィン。

          六月、門前仲町のスケッチ

          子供がピンポンを押している。予想通りの音が鳴り響く。そして、ただいまー!が、追っかけて聞こえてくる。いい「ただいま」だ。ハッキリと帰ってきたことを家族に伝える、まっすぐな宣言だ。きっとお腹が空いてるのだろう。もう19時半である。 マックには小学生が自転車で乗りつけている。いっぱいいる。部活の大会の後であろうか。シャワー浴びたからと前髪を触ってる男の子がいた。 おまたせー!と走っていく、キレイな女の人がいる。待ち人もまた、キレイな女性である。少しおめかしした、といった趣きの

          六月、門前仲町のスケッチ

          30年前の人に2024年を伝えたら

          30年前の人たち、つまり1994年を生きる人たちに出会ったら、すなわち、中学生の自分に出会ったら、2024年の世界は、こんな感じなのだと説明してあげたいけれど、あの、まだ1990年代のど真ん中で20世紀を生きている人たちに、21世紀への憧れが強すぎる、あの時代の人たちに、もしかしたら1999年に世界は終わるんじゃないかとうっすら思っている、あの30年前の人たちに、2024年の世界を伝えたとしたら・・・。 30年前からみた、2024年というのは、もうみんな銀色のタイツのような

          30年前の人に2024年を伝えたら

          令和のパパの授業参観

          授業中も帽子をとらない男の子がいた。1番前の席で、ずっと窓の外ばかり見ている。先生は、何かを話すたびに、その子を気にかけて注意している。いわばそこは特等席なのだろう。また小学一年生なのだ。そういう子がいるのもしょうがない。 かつては、授業参観といえば、親たちはそれなりに着飾っていたような気もするが、襟付きのシャツで来ているお父さんは少なかった。こういう時、常に無難を心がける私はもちろんポロシャツ一択なのだが、少々浮いてるような気もするのは気のせいか。 娘は、こういう時、嬉

          令和のパパの授業参観