車いすラグビー世界選手権②(デンマーク・ヴァイレ)

ヴァイレの朝は寒い。おそらく10℃を切っている。
9時からフランス対ニュージーランド戦を観戦。
フランスはミスが少なく、組織立てて戦っている。
チーム内の約束事も大小に分けていくつかあるのだろう。
60-42でフランスが勝ったが、ミスをしない分、差を広げた感じ。
日本は今後フランスと対戦する時に油断しない方がいい。
今後強くなる可能性が大きい。

11時45分から日本対コロンビア。
今大会、連覇がかかる日本。
第1Pは日本のパスミスが多かったものの、相手のミスも目立った。
整列の時、改めて見たが、池、池崎、島川、橋本の背中がデカい。
第1P:12-11で日本
 
第2Pは、池キャプテンのマイボールへの執念を感じた。
1センチでもボールに触れて相手のボールを奪えれば・・・という執念。
あと池さんは体重を絞ったと思う。
このピリオドだったか、後ろからのタックルを受けて転倒。
試合後のインタビューではダメージが無いような表情だった。
試合が落ち着いてくるにつれて点差が広がっていく。
第2P:26-17で日本
 
第3Pは、特に中盤から終盤は将来を見越し橋本選手にゲームメイクを任せ、得点も獲ってこいというケビンHCのメッセージだったのではないか。
第3P:44-26で日本
 
第4Pは、周りをもっと使うようになった池崎さんの心境の変化(というか無理していないだけかもしれないけど・・・)と島川さんのしつこさ全開が印象に残った。
猟犬の様に相手を追いかけ回す姿が好きだ。
最後の60点目は橋本さんの得点。
ギリギリの時間帯でも「俺が決める」という執念を感じた。
第4P:60-34で日本
後半は上々の出来。次戦も楽しみ。
コロンビアは、フランスのようにもう少し組織立てて攻めるようになると強くなるのではないか。

15時45分からカナダ対豪州。
結果として55-53で豪州が勝ったが、第3P以降は一進一退の攻防が続き、これぞ世界レベルのナイスゲーム!
 
続いて、今日4試合目の観戦となる日本対デンマーク(18時から)。
完全アウェーの中、日本はパスやキャッチでミスが多く、流れに乗り切れない。
第1P:17-15でデンマーク。
第2Pも我慢の時間帯が続く。デンマークにミスが出てきて、それを逃さない日本が27-26と逆転し、第2Pを終了。
そこから一進一退の攻防が続く。
第3Pが終わって日本の42-40・・・
このまま逃げ切れるほど甘くないと思うものの、逃げ切ってくれと思うのも日本人だからこそ。
しかし、デンマークもあきらめず57-57に。
日本は第4Pで終始劣勢で、何とかドローで延長戦に入った。
泣いても笑っても3分・・・
最後は誰が決めたか忘れたが、61-60で薄氷を踏む勝利となった。
池崎さんは試合後「面白かったでしょ」と余裕のコメント。
ケビンHCは「選手層の厚さ、攻め方のバリエーションが豊富なのが日本の強さ」と勝利を疑わなかった。
それくらいのメンタルでないと日本のHCなんて務まらないのだな。
池キャプテンは試合後、次にデンマークと戦う時のことを想定し「危険な相手」と位置付け、褌を締め直した。
それにしてもデンマークは想像以上に強かった。一瞬だけ、私は負けを覚悟した。
でも、それを跳ね返す強さ。こちらも信じて取材しなければならない。
強いチームは劣勢を挽回する本当の力がある。
日本にはあると再認識。
ただ、イギリス、デンマーク、フランス・・・ヨーロッパ勢はコロナ禍以降著しく力をつけている。 
ヨーロッパ勢・・・不気味だ。

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