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塔三月号 若葉集掲載歌


若葉集 167p


今月は若葉集の鍵前に六首、掲載してもらいました。

「塔」には独自の掲載ルール(?)があって、投稿歌は一人の選者の欄に二つの鍵のイラストで仕切られて掲載され、その鍵の前や後に載った歌が良い歌と選ばれたことになります。そして、その中からさらに一人選ばれて「新樹集」という欄に載ります。
鍵外、鍵内という言い方をされ、鍵内の歌は名前の五十音順に並びます。
あまり気にしないようにしていますが、やはり鍵外に載ると嬉しいですね。

主宰の吉川宏志さんは全ての歌に目を通されていて(たぶん)、吉川さんが選んだ歌は「百葉集」という欄に二十首載ります。鍵内外問わず選ばれるので、いつも吉川さんはすごいなぁって思います。この欄に載るのも、私の夢のひとつです。

三月も半ばを過ぎたのに、まだ新聞には一首も掲載されていない私は、少し自分の歌に自信を失くしてきていました。今年は新聞掲載二十首を目標としているので、ちょっと焦りも出てきていて(高すぎる目標でした)(汗)。

こうして三月号で鍵前に取ってもらえて、ちょっと安心?、違うな、ひと息つきました。
まだ一年の四分の一が過ぎたところ。これからも頑張ろうって、ふんどしを締め直しました。

山の上に住んでいるので、どうしても「自然」を詠う比率が大きくなります。
この歌たちは十一月頃に詠んだ歌なので、落葉(らくよう)も終わり、樹が幹と枝だけですっきりと立っている姿を見ていました。私の本質はなんなのだろう。自分の真(まこと)を詠いたいと思うけれど、じゃぁ、その「自分の真」ってどういう形だろう。
そんなことを考えていたように思います。

仕事もアーリーリタイアし、子育ても終わった私には、職場詠も育児詠も詠めません。
娘たちとは大人同士の関係をこれから築いてゆくので、その関係性からの歌は生まれるでしょうけれど、……そうですね。私にとって、短歌は「独り」になった時から始まったものなので、これからも「独り」や「自然」と向き合いながら詠んでいきたいです。

岡部史さんに選歌後記に「ホシガラス〜」の歌について、以下のように書いて頂きました。

「鳥の落とした種が一本の木になる、のではなく、いきなり森になる夢というところまで想像を飛ばした点に、作者の個性を感じる。長い時を生きる植物の命について思いを誘う、ダイナミックな一首。」

心に刻んで、歌を詠み続けたいです。

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