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GOOGLEアナリティクス 分析・改善 8

新規・リピートを分析する

3-1 新規とリピートの比率を把握し特徴を確認する

新規とリピーターの割合はどのくらいが正しい?
この答えについては、新規もリピートもどちらも大切で、どちらの割合が高い=良いというわけではないです。ブログサイトなどでは、検索エンジンから流入する新規ユーザーが7から8割であることも一般的です。しかしその一方、ECサイトでは新規訪問者よりリピーターのほうがコンバージョンに結び付きやすいという傾向があるため、リピーターが少ないことのほうが問題になります。

サイト規模が大きくなると新規率が下がる(=リピート率が上がる)傾向にあります。対象としている業種やサイト種別によって新規で集められる訪問数には限界があります。従って、はじめは新規訪問者の獲得に注力し、徐々にリピート獲得へと優先順位を上げていく必要があります。

自社サイトの新規・リピーターの特徴を把握する

SETP 1 WEbサイト全体の傾向を探る
STEP 2 ページごとに確認する
STEP 3 集客元ごとに確認する

STEP 1 WEbサイト全体の傾向を探る

まずは、WEbサイト全体の数値を確認しましょう。Googleアナリティクスの左メニューより「ユーザー→行動→新規顧客とリピーター」をクリックします。

STEP 2 ページごとに確認する

左のメニューで「ユーザー→行動→新規顧客とリピーター」をクリックした後、表の上のセカンダリディメンションで「行動→ページ」を指定します。これで、セッション数の多いページ順に新規とリピーターを確認できます。次に、「新規ユーザー」というラベル名をクリックして、新規ユーザーの多い順に並べてみましょう。

STEP 3 集客元ごとに確認する

左のメニューで「ユーザー→行動→新規顧客とリピーター」をクリックした後、表の上の「セカンダリディメンション」ボタンをクリックして「集客→デフォルトチャネルグループ」を指定します。

新規とリピーターの注意点
・Googleアナリティクスで計測を始めた際には、はじめはすべて「新規ユーザー」となることに注意しましょう
・Googleアナリティクスでサイトの計測を始めてから、WEbサイトを2回以上訪問したことがある人が「リピーター」となります。
・「新規とリピーター」の数値は「ユーザーの人数」ではなく、「訪問回数」です。実際の「ユーザー数」とは異なる点にご注意ください

3-2 コンバージョンにつながる最適なリピート回数を把握する

リピーターの特徴をもう少し考察してみる
ECサイトなどでは、新規ユーザーよりもリピーターのほうがコンバージョンにつながりやすい傾向があります。ただ、必ずしもそのかぎりではなく、サイトやコンバージョンの種類によって変わります。たくさん来ている人はウィンドウショッピングや情報収集が目的で、購入やお問い合わせ率が下がる可能性があります。では、いったい何回目の訪問が一番コンバージョンに繋がるのでしょうか?

サイトの最適なリピート回数を確認しよう
STEP 1 訪問回数の全体傾向を把握する
STEP 2 コンバージョンの多い訪問回数を把握する(回数)
STEP 3 コンバージョンしやすい訪問回数を割り出す(割合)
応用編 2種類のコンバージョンが存在する場合の最適な訪問回数を割り出す

STEP 1 訪問回数の全体傾向を把握する

左のメニューから「ユーザー→行動→リピートの回数や間隔」を開きます。
これでは数値のばらつきがわかります。

STEP 2 コンバージョンの多い訪問回数を把握する(回数)

さらにコンバージョンしたというセグメントを掛け合わせます。グラフ上部の「+セグメントを追加」ボタンをクリックし「コンバージョンに至ったユーザー」を選択して「適用」をクリックします。その際、「すべてのユーザー」のチェックは外しておきます。

STEP 3 コンバージョンしやすい訪問回数を割り出す(割合)

今度は割合を見てみましょう。再度セグメントの欄を開き今度は「コンバージョンに至ったユーザー」と「すべてのユーザー」をどちらもチェックし、「適用」をクリックします。

応用編:2種類のコンバージョンに対する最適な訪問回数を割り出す

2種類以上の目標指標がある場合の最適な訪問回数を割り出してみましょう。それぞれの目標にたいして、STEP3の流れでエクセルをダウンロードして割合を算出してみましょう。

訪問回数によって利用者の行動が違うことがわかれば、改善に活かせます。
訪問回数にあわせて最適なコンテンツを出すことがこのサイトにとっては何より重要です。

3-3 リピーターが利用するコンテンツや機能を把握する

リピーターはどのページを見ているのか?
ここまで、コンバージョンにつながるリピート回数や流入元を探ってきました。このセクションではリピーターが見ているコンテンツ(ページ)や機能
を探っていきましょう。
すでに3-1でも説明したとおり「すべてのページ」のレポートにセカンダリディメンションで「新規」と「リピート」を掛け合わせる方法を利用することができます。
ここでは訪問回数が「5回以上」のセグメントを作成してみましょう

リピーターがよく見るページを把握する

まずは左メニューから「行動→サイトコンテンツ→すべてのページ」を開き表の上にある「+セグメントを追加」をクリックします。画面が切り替わったら左上の「+新しいセグメント」をクリックします。
「条件」を選び、「フィルタ」のプルダウンから「ユーザー→セッション数」「≧」「指定したい回数(ここでは5)」を選択して「セグメント名」をつけ「保存」をクリックします。
同様に、「セッション数≧2ANDセッション数≦4」で設定し、セグメント名「セッション数2-4」とつけたセグメントを作成します。
このような方法を利用することで、特定の訪問回数の訪問で見られたコンテンツを把握することができます。ページの種類が多い場合は、「行動→サイトコンテンツ→ディレクトリ」を使うのも良いでしょう。

ページ単位では把握しきれないリピーターの行動を把握する

サイト内の「機能」を計測するという考え方もあります。
「機能」とは「ページ単位では把握できない行動」となります。
例として
・ファイルのダウンロード
・ページ遷移しないボタンの押下
・外部サイトへのリンククリック

これらの行動を取得するためには「イベント」機能を利用する必要があります。計測のための実装を行ったうえで、「行動→イベント→概要」レポートを活用すると、新規・リピートや訪問回数別の機能利用率も確認することができます。

新規・リピート、そしてリピートの内訳をもとにサイトがどのようにりようされてるかを把握することは大切です。コンテンツや機能を作成する上で欠かせない情報であることはもちろんですが、新規やリピーターにとって効果がある特徴をみつけることができれば、集客施策のクリエイティブの作成や、どのページにランディングさせるかなどにも活用することができますのでぜひ分析を行ってみましょう。

3-4 リピートに繋がる流入を把握する

Googleアナリティクスの「コホート分析」は、煩雑な設定をせずにユーザーの維持率を見ることができる便利な機能です。

・どうやったらリピーターをサイトに集められるのか?

リピートユーザーをたくさん呼び込みたいと考えた場合、どのような施策が考えられるでしょうか?もし「バナーを見たユーザーが翌月に再訪問している」など、リピートに効果がある流入元や行動を割り出すことができれば、施策はずっと打ちやすくなります。

コホート分析とは

この分析では、Googleアナリティクスの「コホート分析」を使って確認します。「コホート」という言葉はもともと古代ローマの歩兵隊の単位で、数百人程度の部隊を指す言葉だそうです。Googleアナリティクスにおけるコホート分析レポートは、共通の特性を持つユーザーをグループに分けて分析していくものです。ディメンションの値が「日別」「週別」「月別」という3つの期間となりますので、それぞれ該当する期間のユーザーが同じグループになります。

コホート分析の制限や注意点


・設定の追加などは必要なく使い始めることができます。
・セグメントは4つまで指定できることができます。
・期間を任意で指定することができません。コホート分析では3か月以上先のデータを見ることができません。
・表は5つの色で表現されています。最も暗い色は最も高い指標を、最も明るい色は低い指標を表しています。

「コホート分析」を使って再訪問した流入元を割り出してみよう

コホート分析レポートに対して、流入元などのセグメントを掛け合わせることでリピートに効果のある流入元を割り出す方法を紹介します。
左のメニューより「ユーザー→コホート分析」をクリックし、レポートを表示します。
まずグラフ上部にてコホートのサイズを「週別」に設定してみましょう。そのほかの指標はそのままでかまいません。さらに、セグメントを掛け合わせます。上部の「+セグメントを追加」ボタンをクリックします。開いた画面で、「すべてのユーザー」のセグメントのチェックを外し「ノーリファラー」「参照トラフィック」「自然検索トラフィック」の3つを外し「適用」ボタンをクリックします。







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