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オンライン文化祭。光と影。

オンライン文化祭。光と影。

コロナ禍で、今年様々な行事ごとが潰れてきた。入学式、体育祭、地域ボランティア、修学旅行、宿泊研修。。。たくさん思い出ができるはずだったし、たくさん成長をみることができるはずだった。

ただ、それぞれの行事はとてつもないエネルギーと時間が費やされる。一つ一つの行事の中止が決定されるたびに、心のどこかでホッとしている先生たちも多かったはずだ。もちろん自分もその一人だ。この状況下で行事をやるとなると、普段以上にエネルギーを使うんだろうな、とか想像するとゾッとするもん。ダメな先生でごめんなさい。

そんな中でもなんとか開催できたのが、文化祭。普段とは形を変えた、オンライン文化祭だ。(まだ卒業式というプロジェクトも残っている。かならずやってあげたい。)

自分は今年度から「プログラミング専攻」という専攻を立ち上げ、17名の生徒とともにスタートを切った。急な立ち上げになってしまったため、ろくな募集はできなかったものの、17名も集まってくれた。余談だが、自分自身はHTML/CSSもろくに打てない。

そんな僕たちが、イベントの花形である特設サイトのデザイン・制作業務を受託した。

他のところでは企業に委託したとかいう話も聞いたけど、企画会議で「あ、おれんとこでやるよ!」とかカッコよく引き受けちゃった。。。正直なところ、どっかの誰かに委託して逃げ出したかった。だってコーディングできないし。生徒にどうやって指導しよう・・・。

でも、「プログラミング専攻」と銘打ってるんだから、逃げるわけには行かない。そして、うちのプログラミング専攻はUI/UXデザインを勉強します!って言ってるし、このプロジェクトこそが我々の真骨頂ではないか!

そこで、UI/UXデザインの授業を担ってくださっているSTUDIOさんのことを思い出した。

STUDIOはコードを使わずにwebサイト制作ができるサービス。他にもそういったwebサービスはあるけど、他との違いはテンプレが超カッコいいことと、仲間との同時編集が可能なこと、そしてなによりも、ゼロからデザインすることが可能なこと。

STUDIOで生徒たちとカッコいいサイトを作ればいいじゃんか!

ということで、まず、専攻のみんなを3つのデザイン事務所に分け、STUDIOさんにウェブサイト制作の流れ・クライアントワークのレクチャーを受けた。そして、企画課で頭を抱えている先生をクライアントに見立て、各社それぞれヒアリングシートの作成から行い、ヒアリングし、提案を作り、修正をし、3社でコンペに臨む。結果、勝ち取った1社に他社が吸収され、下請け業務に取り組む。そしてリリースまで漕ぎ着けるという、生徒たちに完全に「お仕事」として取り組んでもらうことにした。

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※こちらはレクチャーのときのメモ

このプロジェクトで得られたことは光だ。奇しくもコロナのおかげでこのイベントがプログラミング専攻一年次のメインプロジェクトとなった。しかし、影も濃かった。プロジェクトの過程で生徒たちは疲れ果ててしまったし、年甲斐もなく徹夜をしてしまった私もボロ雑巾のようになってさらに老けた。後者はどうでもいいが、生徒たちの負担の大きさやファシリテートには工夫が必要だと感じた。

今年、多くの学校で行われたであろうオンライン文化祭。全国の多くの先生たちが頭を抱えたと思う。だってやったことないもん。僕らも例に漏れることなく、各先生はコンテンツ作りに、私は前述のようにサイト制作に頭を抱えて身悶えした。間抜けな話だが、最後に気づいた「著作権問題」には頭を抱えるどころか、もはや転倒した。

普段の文化祭では許されるものが、オンラインにアップロードするとなると話が違う。著作権法第35条と睨めっこしながら、ああでもない、こうでもない、と考えた結果、やっぱりだめだね、と。やめておこう、となってせっかく作ってもらったコンテンツがお蔵入りになってしまったり、内部のみの配信になってしまった。まぁそれもお蔵入りみたいなものか。

これからの学校行事のあり方はどうなるんだろうか。オンライン文化祭をやってみて、そのコンテンツの中にヒントはありそうだったけど、ブレイクスルーが必要だ。変異種が見つかって、国内にも感染例が出たり、一向にコロナが収まる気配がないし、そろそろ来年度の行事ごとについても本腰を入れて考えなきゃ。。。ウサウサ・・・。

むきぃぃいいいいい!おうちにいてもつまんない!!

でもでも、ひとまず、2020年、おつかれさまでした。てか、オリンピックやるのかな。


細窪

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