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人生いろいろ。 純喫茶を愛すアラフォー。

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最近の記事

自宅が火災に巻き込まれて知った世界⑤

この記事を書き始めた2023年の年末には想像もできなかった災害が2024年は元旦から起こってしまった。 伝わるニュースの悲惨さはどれも胸が痛むもので、私の経験をこうして書くことに意味はあるのだろうか、失礼なことなのではないかとも思い、続きを書くことを悩んだ。 実際にこの記事を読んで不快な気持ちになる方がいたら申し訳ないです。 それでも私が伝えたかったのは、一般的な火災が近所で起きて自宅が巻き込まれてしまうという、いつ誰にでも起こりうる災害なのにもかかわらず、実際に被災した人

    • 自宅が火災に巻き込まれて知った世界④

      我が家のために集まった支援物資は段ボール約6箱分 ランドセルや子供たちの部屋にあった日用品などは扉が閉まっていたので煙に触れることなく無事だったのは不幸中の幸いだった。子ども部屋の扉を閉めるというのは、サチがたまに部屋に入って粗相をしてしまうことがあるのを防ぐために習慣化したことだったので、「サチが守ってくれたね」と話していた。 21日の13:00、△△公園には子ども会グループラインでの呼びかけによって大量の物資が集まっていた。 リクエストさせていただいた子どもたちの洋服

      • 自宅が火災に巻き込まれて知った世界③

        現実を受け止める暇はない 翌朝になって動物病院から連絡があり、ヒナの容体が良くなったので退院ができるという。 昨晩から続く予想外の出来事の連続の中ではじめての希望の光。 急いでヒナを迎えに行った。ヒナはようやくサチと再会できる。 ヒナは呼吸の度に少しウーという低い音が混ざることもあったが、それ以外は元気でホットした。シャンプーをして煤の汚れを取った。 家の様子は、被災した当日の夜に消火作業が終わった家へ向かった夫曰く悲惨な状態だったと言う。 放水しっぱなしでそのまま水浸

        • 自宅が火災に巻き込まれて知った世界②

          完全に真っ黒に崩れ落ちた火元。立ち上る真っ赤な炎。地獄のような光景だった。 ようやくファミマの駐車場に着き規制線の貼られた先の細道に入ると、不安げな顔をした近所の人たちが皆一様に上を見上げている。 私も見上げると真っ赤な火柱が鮮明に見えて、自宅は真っ黒な煙に包まれて、自宅1階に向けて2台の消防車が放水をしている状況だった。 見たくなかった景色だった。 想像以上の大きな火事だった。 火元の自動車整備工場の隣に住む次女の同級生Aさん一家の安否も心配だった。 Aさんの自宅前

          自宅が火災に巻き込まれて知った世界①

          それはあまりに突然だった。 あまりに突然で、その日から私たち家族の生活は一変し、信じられないような日々がしばらく続いた。 にもかかわらず、記憶はだんだんと薄れていってしまって、このまま自分の中でなかったことになってしまいそうな気がして嫌だった。 なので私は書くことにした。 私たち家族に起こったことすべてを、拙い文章になると思うが、目を通して知っていただけたら幸いです。 そして同じような境遇や思いを持った方が今どこかにいるのなら、もしかしてこの記事がそんな誰かの思いを少しでも

          自宅が火災に巻き込まれて知った世界①