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[Review]横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸2022/03/02


こんにちは、こんばんは。としおです。

肉を切らせて骨を断つ。そんな試合でした。

マリノスの個性を活かした攻撃と
神戸の諸々に触れていきたいと思います。


スタメン・サブ


試合間隔:神戸は中3日、マリノスは中2日

神戸は3人変更。

マリノスは8人変更。大幅なターンオーバーを実施。
試合前の時点で神戸に悟らせない構成となった。
ちなみにマリノスファン・サポーターでさえ困惑。

初スタメンは小池祐、山根、チマ、西村、宮市の5名。

特にユース上がりの山根に注目。
ユース上がりの選手で
開幕4戦目までにスタメン出場した
マリノスの選手ってどれぐらいいるんだろう?

ただ、8人も変えている、新加入多めなので最初から
ギア全開で上手くいかないと思われる。



武器でチームを整備する


2日前の試合で負傷者と退場者が続出、
連戦でコンディションにも不安があった
等、後ろ向きな雰囲気があったこの試合。

起用可能な選手に新加入選手が多くなりそうで
どう戦うのか注目されていました。

注目されるなか、マスカット監督は
大枠のマリノスらしさを残しつつ、
各選手が持つ武器をパッチワークして
個の力が発揮しやすいよう
神戸戦に備えてきました。

神戸戦までは枠組みもディテールの部分も
マスカット監督が求めるものを選手に
プレーしてもらう感じがありました
が、

神戸戦では大枠は作るから好きにやってくれ

みたいな印象を受けました。

個人的に思った各選手の武器はこちら。

武器


高丘
組み立てに大貢献する配球力
堅実なセービングと守備陣の統率力

松原
スペースに走る選手に対するパス
内外を使い分けるポジショニング


實藤
スピード不足を補う経験と老獪さ
攻撃能力の高さ。

エドゥ
クロス守備時の強さ、ぎりぎりで足を出せる勇敢さ

小池祐
ノリと勢い任せのオフザボールの動き。
高精度の左足。足の速さ。迷いのなさ。

チマ
展開を読む力に支えられたボール奪取力
チームメイトに伝える力

山根
危機察知能力と組み立て時のプラス1サポート。
視野の広さと視たところに通せる技術

宮市
縦突破と裏抜けの速さ。身長の高さ。

仲川
裏抜けのうまさとゴール前での
ラストパスかシュートを冷静に選択する判断力。

西村
タスクを遂行するまめさとゴールへの貪欲さと推進力
当たり負けしない体。

アンロペ
ポストプレーと前を向いてゴールへ迫るプレー


こんな感じ。もちろんまだまだあるとは思います。

これらを存分にのびのびと発揮してくれ!
ってのがこの試合の狙いに見えました。

各々が好き勝手やるように見えますが
仲川やチマ、山根、西村だったり
気の利くバランサーが居たので
チームとしての纏まりも良かったです。


特にサイドでは新参と古参で上下を組み合わせており
新参に対するサポート体制が整っていました。


細かい局面はというと

組み立てでは山根の数的優位になるよう気の利く
ポジショニングと實藤のパスセンスを活かし
神戸を前に誘い込み、広いスペースを
スピード豊かな攻撃陣でなだれ込み崩すこと

意識してプレーしていたように見えました。


こちらは27分のシーン。
エドゥが自陣後ろに下がって受けることで
相手を惹きつけ、プレスさせることで
スペースを作り出し、活用したもの。


神戸は結構前への重心が強い守備
マリノスの組み立てに対して行うので
2トップ+MF4人と4バックを分断させたほうが
チャンスを作りやすいという算段だったのかなと。

押し込んで相手をじっくり崩すとなると
相互理解がより必要だったり
より流動的になるよう一人一人が考えて
立ち位置を取らなきゃいけなかったり
複雑さが増してしまいます

中2日と準備期間が短いので
複雑なものが仕込みづらいという側面もあります。


16分の松原のパスに宮市が抜け出したやつ
とかもこの狙いの一環だと思われます。


ただまあその惹きつけるための組み立てが
3回に1回ぐらいのペースで
自陣ロストが起こっていたのは
やばかったが新参が多いからご愛嬌。


前線での守備は3-3-2-2みたいな感じで
組み立てようとする神戸に対し、
3バックには3トップを、
扇原に対しては西村をという感じで
阻害しようとしていました。

多分ですが、この守備の噛み合わせ方は
神戸が4-3-1-2で来る想定でのプレッシング
のような気がする。

実際神戸の監督三浦淳宏さんは
4-2-2-2みたいなイメージだったらしい。
けどポジションの崩し方がそこまで
4-3-1-2と変わらなかったから
それなりに
ハマっていたように思います。


自陣で守るときは4-2-3-1[4-4-1-1]な感じで
サイドへと受け流す。

このような感じでひとまず耐える、
際でちゃんと足を出す。コンパクトにする。
っていう基礎を重視してた感。


そして神戸はスタッツでシュート本数が互いに20本を
超えたことのようにオープンな展開を許容していた
ので各人が持ってる武器を余すことなく
発揮できた試合でした。

急造だからこそ武器がはっきりしている個々人を
補完しやすいよう組み合わせたんだと思いました。


こんだけ良かったんだから
次もこれやればいいじゃんか!
感があるけれども、またこれが上手くいくのか
と問われるとそんな上手くいかなそうな気がする。

 





ヒヤヒヤする


ただ、急造ゆえにいつも以上にピンチを迎えた
神戸戦。93分ぐらいまで1-0のままリードできたのが
不思議なぐらいピンチが多く降ってきた。

神戸の攻撃時の狙いはSBの裏とSB-CB間。

丸が狙いどころ

噛み合わせ的にマリノスのSBがズレなければ
いけないので連動して相手にズレを連発
させるようなボールの動かし方や

カウンターで広大なスペースを突いてきました。

神戸が点を取る上で一番簡単なのは
圧倒的なタレントが豊富な攻撃陣に委ねて
個で殴ること。


巨大すぎる個を御するのが難しいなら
複雑なことをこなすよりシンプルな方が
巨大すぎる個にとってずっといい。



神戸としては武藤がけがで交代してしまった
ことが痛かった。

神戸の2トップは万能型な2人を組ませることが多い。
そして一応チャンスメイカー側とフィニッシャー側
分かれている節がある。

スタートから15分までで言うと

チャンスメイカー:小田
フィニッシャー:武藤

武藤負傷交代以降は

チャンスメイカー:大迫
フィニッシャー:小田

といった感じ。


大迫が代わりに入ってくるのは脅威に変わりないが、
フィニッシャーというよりチャンスメイカー側に回り
より得点になりそうなチャンスが小田に
来やすくなった。

小田もいいFWだけど、点を取るというところで見ると
代表クラスの2人より劣ってしまう。

ここは運が良かった。

個は単体でも際立つけども
組織に上手く組み込んで発揮される個は
もっとすごい。

もしかしたらマリノスが勝てた
ひとつの要因としてあるかもしれない。

あと神戸には日本中の優秀な若手を
引き抜きまくってほしいなとたまに思う。




サムネ

今回のサムネは港町ダービーということで
横浜と神戸にゆかりがある帆船をモチーフに
両チームらしいカラーを取り入れ船を作成。
三角形の帆の見せ方が一番難しかった。
フォントは港町っぽい洋っぽさとおしゃんな感じが
ぴったりだった。



最後に


新加入選手が多くいながらも
全員が全力で体を張り勝ち取った良い勝利でした。

俺がチームを勝たせるんだ!っていう心を全員が
持っていたような感じ。

山根は出場機会が増えてもよさそうというか
増えるべきでは?と思わせるパフォーマンスだった。

また左SBは永戸、小池祐共に攻撃は超魅力的。
しかし二人とも守備に難ありな感じ。 
このままだと小池龍になりそう。

次はホーム2連戦の清水戦。
ここまでルヴァン含め1勝3分と負けなし。
同じ中3日での戦いになるが、
清水のほうが柏戦と同様コンディションは良いかも。

いまだに清水のサッカーは見てないけど
なんか嫌なことしてきそう感がある。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

また次節もよろしくお願いします。


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