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「備忘録」2022W杯グループBオランダVSセネガル


オランダVSセネガル。

今回はこちらの試合をオランダ目線で書いていきたいと思います。


個人的優勝候補のオランダ。
開幕戦はアフリカのセネガルだった。


フォーメーションは
オランダ3-4-1-2ベース
セネガル4-4-2ベース。



W杯本番までのオランダ


2021年にチェコに負けて以降公式戦15戦無敗で
駆け抜けてきたオランダ。途中まで4-3-3ベースで戦っていたが
去年行われたデンマークとの親善試合で3-4-1-2を試したところ
バチバチにハマったことからファンハールのお気にである。


攻撃時はこんな感じになる。
アシンメトリー4-3-3みたいな感じ。

守備時は5-2-3。
3の中央をOHが務めるのが特徴。



守備時はとにかく中盤をマンマークさせて
ボール保持型のチームを狂わそうとする魂胆が窺える。

中盤マンマーク増し増し相手CBにはプレス少なめ。

全体で前からプレスに行くと疲れる+代表活動で
プレスの落とし込みをするほどの時間がないこと

そして圧倒的で強すぎる個を持つCB陣がおり
例え相手の前線に当てようにもそこを潰すのは
VvD・De ligt・Akeといった面々。大抵は勝てる。
(あとDe Vrij・Timber)

という算段なのかなと個人的に考えている。


ちなみにデンマーク戦ははめちゃめちゃ面白かった。
人が密集しながらテンポよくボールを動かし、足技を交え
ブロックを切り裂いていく様は圧巻だった。


こちらはデンマークの備忘録。


W杯本番


スタメン云々

その大会までの15戦無敗絶好調時スタメンと
セネガル戦とで違うのは2トップと中盤。

絶好調時はDepayとBergwijnの2トップ。
DHにFrenkieとKoop
OHにBerghuisだったが

絶好調時

Depayの怪我や、Koopのちょい不調、Gakpoの台頭
Jensenの復活等があり

今回の組み合わせになった。

2DHの組み合わせは攻め過ぎてて怖い。
得意とするエリアの高さは違えど
どっちも動き回ることで機能するタイプ。
噛み合わなさそう。


またここまでコアを担ってきた
アヤックス勢はクラブチームでの不振が影響ないといいけど。


歯車が狂ったオランダ



この試合のオランダ攻撃はだいぶおかしかった。

配置を重視するよりもわりと人も動きまくって
ボールも動かすスタイルのオランダだが2トップ+OHは
前に張りっぱなし。全体的に人が動かない

この大舞台特有の固さが歯車を狂わせたのかな。

そしてセネガルはとにかく2DHを封鎖。
外回りに終始させる。



そうするとだんだん前後が分断していき
全体の距離間が普段のオランダからすると
めっちゃ広くなった。

持ち味のコンパクトに密集してサイドから
崩す攻めも全体的に遠すぎる為
そもそもの密集が作れない。

全体的に広いためしゃーなし2トップに放り込んだり
するも上手くいかない。

30分過ぎから流れを掴みかけるも
もう一押し足りない感じで前半を終える。

後半になってもいまいち噛み合わない。
Berghuisを少し高めにしたりするも2トップ+OHは
あまり動かないので膠着してしまう。

しかしBerghuisの立ち位置に変化を加えたことで
Frenkieが解放される。
CB陣から配られるボールを1人でヌルヌルドリブルを
用いて無理やり前進。凄まじかった。


個人的にこのチームはBerghuisが肝だと感じている。
BerghuisがOHの時はボールがあるサイドに積極的に関わり
数的有利を作ったり、hubとして薄い逆サイドに持ってったりと
縦横無尽に動き続けて輝いていた。

Berghuisがどれだけ関われているかで
攻撃の良し悪しが決まるんじゃないかと思うくらい。

この試合は動きながらパスを受けることが少なく
リズムに乗れていなかった。

対するGakpoは割と右サイド及びハーフレーン固定。
Berghuisよりも得点を取ることアシストすることに特化しており
組み立てに関与することはあまり得意では無さげ。


この試合では
おおよそ2DHがサイド関係なく動き回るタイプだから
固定しても密集作れるだろう、
2DHだけでなんとかなるだろう想定で
右固定、得点特化役割を与えた感がある。

しかしFrenkieの相方に選ばれたBerghuisは
いつものオランダDHの役割を
こなそうとしていた
ため裏目に出た。

難しい。


多分このDHの組み合わせは良くない。
Frenkie or BerghuisとKoop or de Roonといった
動き回る型とバランサー型で組み合わせた方が
より良いのかなと感じる。

いつもと違い過ぎて今日に合ったサッカーを
しようと探り探りしていたらあっという間に
残り30分しか残されていないオランダ。

Frenkieだけではどうにもならないと煮えを切らした
御大はDepayを投入。

なかなか前線が動かず停滞していたが
Depayが今日足りていない役割を十二分に
こなしてくれた。

動き回り起点を作りボールを引き出し
相手のDFラインに変化を与える。

これだけで一気にらしさが取り戻される。

後半20分のシーンとかまさにオランダ。


絶えずDepayが動くことで相手DF陣に
こいつはマークしなきゃいけねえ感を与え
食いついたところをワンツー×3人目で破壊。

This isオランダな崩しでわくわくした。

その後DepayとFrenkieにより2得点生まれ
ゲーム終了となった。

最後に

中盤+前線のメンバー構成は見直しが必要かもしれない。

御大が良い組み合わせを見つけることを願う。

セネガルは規律よく整っていた。
しかし勝てたのかと言われると難しいところ。
何かが足りない感じがする。

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