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Netherlands vs Denmark



こんにちは、こんばんは。としおです。

今回は親善試合の

オランダvsデンマークの一戦をお届け。

半端ねぇオランダを伝えたい。

言葉じゃ伝えきれないだろうけど。


スタメン・サブ


オランダは3-4-1-2。
Van Gaal監督以降この形。


オランダは主力のDe Verjと
W杯予選で守護神だったBijlowが
怪我で欠場以外はベストメンバーと言えそう。

GKはFreiburgの好調を支えるFlekkenが抜擢。

ベンチにClasieが居てびっくりした。

あとDepayとBergwijnは体型も
プレースタイルも似ているから見分けづらい。


デンマークはEUROの時と変わらず、
3-4-2-1の形。

デンマークはEURO時点から見るとCB陣とWass、
EUROを湧かしたDamsgaardが怪我で欠場。

それ以外は順当なメンバーが選ばれている。

右WBが知らない人だった。
チェコのスラヴィアプラハに所属している24歳。
攻撃的なSBらしい。

這い上がってきた男、Eriksenは代表復帰戦となるか。



デンマーク


守備

デンマークは5-2-3で守る。

前3枚で相手のボランチを消しながら
サイドに追いやるのが主流っぽい。

少しライン間に侵入されやすい感じがある。

奪われた後の守備はまずプレーエリアを狭めて
複数人で刈り取ろうっていう意思を感じる。

攻撃


保持

前線にポストプレーが上手い選手を複数置く
のが好きらしく、そこから起点にすることが多い。

シャドーが落ちて組み立て隊をサポートする動きは
少なくポストプレーヤーに入ったあとのことを
メインにポジションをとる節がある。

後ろで引き付けて出来たスペースを
素早く使う擬似カウンターと呼ばれるのを好む。

奪ったあとの攻撃はカウンターよりボールを落ち着け
リセットすることが多い。

オランダ


攻撃

保持は4-2-4みたいな感じ。


決まった型があるというかこれを起点に
ポジションを入れ替えまくる。

2トップとトップ下が近い距離間を保つのが
特徴的。めっちゃフリック多用してるから
見ていて楽しい。

そしてこれが効果的でもあるからすごい。


落ちながら受けるので攻めるゴールに対して
背を向けることになる。相手DFは奪うチャンスだ!
と猛然と襲い掛かる。

そこでフリックすることで素早く次に動けるし
ファウルをもらうことも出来る。
この試合はこれが効いていたように見えた。


オランダの攻撃は本当に見ていて
あ、11人でサッカーしてんな感がある。



特に11番Berghuisのプラス1になるサポート力の高さが
今のオランダを支えている。


守備

守備は5-2-3。

2トップが左右に開き、真ん中をトップ下が閉め3枚形成。
前の5枚でコンパクトにどんどんと前向きに守備する。

ただ押し込まれたとき2トップの戻りが遅いので
実質5-2-1で守ってるときもあるから危うい。

奪われた後の守備は即時奪回を目指す。
攻撃時に距離間近めで保持するので
すぐさま人数をかけることが出来る。


どうなった


ウクライナへの連帯を示すためにオランダが黄色の
デンマークが青色のTシャツを着用し入場。

キャプテンマークもウクライナの国旗を使用。

親善試合だからこそできる連帯の示し方だと思う。


互いに同じような哲学を持っているので
ミラーゲームな感じになった。

こうなると互いに自分のターンでないときに
相手を上回ってひっくり返せるか
が肝になる。


デンマークは前線からプレスをかける
ボランチを消しながらサイドに追い込んだところを
ぐっと圧縮する。

ただ、敵のプレッシングを読んだオランダは
ボランチをおろして一番後ろに数的優位を創りながら
プレスを無効化しようとする。

こういった感じに局面局面でプラス1
なることが徹底されているのが
この試合観ていて分かった。



いくら事前分析で相手のやり方わかっていようが
これを開始1分ぐらいでやってくるから
オランダの選手はサッカーリテラシー高すぎる

鳥栖のユースもこんな感じなんやろか…..


これによりデンマークの守備プランAはとん挫し
オランダにやられるがままになってしまう。

そしてオランダは3人目にとどまらず
5人、6人で形を形成して前進し崩していく。


(先制点は0:23~)

先制点にも五角形の要素がふんだんにある。

先制点のシーン図解


各サイドのサポート役でBerhuis
関わることが多いのだがこいつは半端ねえ
特に平行サポート。
今のオランダの肝な気がする。


あと単純にオランダの選手たちはずるい。

オランダの何がずるいって
全員がボールを扱うのが上手すぎ
ドリブルで1人剥がすのなんて
お茶の子さいさいなところ。

だから相手のブロックに歪みを
作ることが通常より容易いように見える。


プレスで狭いところに誘導されても
ちょちょいとかわしてビックチャンスを作れてしまうし
ボールを持っている時の余裕が違う。




プレッシングもすごかった。
Berhuisを上げて5-2-3で相手の組み立て隊に
噛み合せるような感じでプレス
をかける。

プレッシングの方法としてはデンマークのと
なんら変わりはないが応用力に差があり
プレスが上手くハマる。

そもそもVVD・De Ligt・Ake
とかいう世界でも屈指の3CBだし。
地上空中背後ともに強い。
のでポストプレー戦法はなかなかきついものがある。

セットプレーから1点返されたものの
またも五角形を作り相手を崩しCKを得ると
Akeが沈めて逆転。

ハイプレスからのショートカウンターで
PK奪取してDepayが落ち着いて逆をつき2点差に。



デンマークは手も足も出なかった。
前半でPoulsenとDeraneyが負傷交代する
といういらないおまけ付き。


セットプレーから1点返せたが
そのほか流れからシュートを打てなかった。
それほどまでに攻撃も守備も上手くいかなかった。


後半開始時に、デンマークは
2点差を返すために策を打つ。

頭部を怪我したBahとシャドーのLindstrømを代え
KristensenとEriksenを投入。

Eriksenはこれが代表復帰。

選手生命が断たれかけた不屈の男と
186cmの大型SBがデンマークに光をもたらす

ショートパスとポストプレーにだけ
こだわっていた前半から
オランダのBrindをターゲットとしたロングボール
交えながら攻める路線に変更する。

後半開始1分。早くも結果が出る。

Vestergaardから右大外のKristensenへロングボール。
収めサイドをコンビネーションで突破。
マイナスへの折り返しをEriksenが詰めてゴール。


デンマーク2点目
(ちゃんとゴールシーン付近から再生できるよ!!)


半年ほどの時を経て、デンマークのエースが
復活ののろしを上げた。
かつてヨーロッパに名をとどろかせるきっかけとなった
クラブのスタジアムで代表キャリアを
最高の形でリスタートすることとなった。

やはりEriksenはデンマークの選手の中でも別格。

出てくるだけで会場の流れを一気に手元へ手繰り寄せる
ことが出来るし、イマジネーションを実現できる
技術力と視野の広さで攻撃面で違いが出せる。

デンマーク家具のように
シンプルながらも実用性と機能性の高さが売りの
選手が多いからこそ彼のようなプレーヤーが
際立つんだろうな。


追撃点の場面では
シャドーが降りることで相手のCBを釣ることが出来、
スペースを消すために収縮し空いたサイドを
ロングボールで効果的に使用することが出来た。

またEriksenが入ったことで組み立てに安定性と
即興性が加わり前半以上にプレスを回避して
前進、保持できるようになる。

自分たちが保持できる時間が長くなると読んだ
デンマークベンチはWindに代わりDorbergを投入。

サイズはあるが相手を背負ったプレーは得意ではなく
縦志向には不向きな選手だが
ボールサイドに関わって味方をサポートしつつ
高い技術で相手を手玉にとれる彼はうってつけ。

彼もまたアヤックス出身選手の一人。

流れを引き戻しさあ同点にするべ!。

と立て続けに攻め立てるが点は取れず。

またもやきれいな形で得点を決められる。


マークの受け渡しが上手くいかなかったところを
目ざとく突かれそこからずるずると。

De Jongのヌルドリで一気に前進。
サイドに開くBergwijnにパスを出し
カットインからファーへ冷静にコンカで決めた。

4点目。

残り15分で2点差になったところで
オランダは余裕の3枚替え。


失点直後にエリクセンが華麗なターンで相手を躱し
シュートを放つもポストに嫌われた。


最後に


オランダはまじで強い。
こんなに連動してるの代表チームだと
なかなかいない。

本当に見ていて勉強になるし見るべき試合。

けど多分真似しても強くはなれなそう。
求められるの水準がハイレベルすぎるから。

システマチックでオートマチック。

クライフが一番嫌いそうなタイプのやつだけど。
だからファン・ハールと仲悪い。

デンマークは前半上手くいかなかったところを
修正したところは素晴らしかった。
右WBにKristensenが目途が立ったのもでかい。
大体のポジションは一番手がはっきりしていたが
右WBだけは一番手不在だったので。


ここまでお読みいただきありがとうございました

また次回もよろしくお願いします。



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