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【小説】また一緒に良い仕事をしよう

【小説】また一緒に良い仕事をしよう

 全力で暇そうな感じを出す。それが城崎さんの仕事の流儀だった。

 発車ベルの鳴り響くホームに北風が抜ける。肩で息をしている間に動き出したのが向かい側の新幹線だったと気づくと、両足の重さが倍になった。革靴のかかとが今朝よりも少し擦り減ったのは、たぶん気のせいじゃない。

 会社を出たばかりだというのに、ホームから見上げた高層ビルが夜空の代わりに瞬きはじめている。さっきまでいたフロアを一瞥してから乗

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