見出し画像

steinなどモード感あるスタイルで注目のドメスティック3選

今回はモード感のあるスタイルで、僕も注目しているドメスティックブランド3選をご紹介します。
デザインしている洋服はもちろん、表現している世界観やヴィジュアルワークも魅力的なブランドです。

1.stein(シュタイン)

画像6

モードな雰囲気がするブランドで今一番注目しているのが浅川喜一朗氏が手掛けるシュタイン。纏っている空気感というか、雰囲気というかがとにかく好きなんですよね。作ってらっしゃるヴィジュアルなんかもすごい好き。
全体的には旬なオーバーサイズが多いですが、単にトレンドを追っているのではなく、静謐さや力強さ、美しさなどを追求した結果生まれたムードなのだと思います。
メンズ服でありながら男性的な部分を削ぎ落とし、ウィメンズの要素も感じられる中性的でミニマルな仕上がり。
90年代のマルタン・マルジェラ、セリーヌ時代のフィービー・ファイロ、フォトグラファーのヘルムート・ニュートンなどから影響を受けているそうです。わかる気がします。

画像1
画像2
画像3
画像4
画像5

2.th(ティーエイチ)

画像12

堀内太郎氏が2018年に立ち上げたメンズライン。まずはヴィジュアルや全体の世界観が素晴らしい。90年代のラフ・シモンズやマルタン・マルジェラを彷彿とさせるモノトーンのスタイルはやはり僕の好みです。
ウィメンズのキャリアが長い方ですが、持っていらっしゃる雰囲気はメンズウエアにも非常にマッチしたと思います。
堀内氏の信念に裏打ちされた強いモード感が全面に出ていますが、個々のアイテムはスタンダードでリラックス感もあります。今の着たいと思わせてくれる要素が詰め込まれたクリエイティブなブランドです。
ご自身が好きなデザイナーズのアーカイブが、デザインソースになっているというのも面白いなと思いました。

自分が好きで集めていた90年代や00年代のデザイナーズのアーカイブや軍モノの古着などの蓄積がベースになっており、そこから着想を得て現代的なデザインに落とし込む作業が多いです。リサーチよりも、自分の中に蓄積されたものを吐き出すという感覚です。そして意識しているのは、自らの生活の中で欠けていると思う服を作ることで生活の補完を試みるということです。
画像7
画像8
画像9
画像11
画像11

3.ALMOSTBLACK(オールモストブラック)

画像18

中嶋峻太氏、川瀬正輝氏の2人が2015年に立ち上げたブランド。中嶋氏はかつてラフ・シモンズのデザインアシスタントを務めていたこともあり、その影がやはり色濃く反映されているように見えます。ある意味ラフ・シモンズよりもっと深いところで、パンクやニューウェーブの初期衝動をモードで表現し続けています。そこに伝統工芸や趣のある文化から育まれてきた「日本の美意識」を加えることで、より個性の際立つスタイルを作り上げています。

川瀬氏がデザイナーを務める、2019年春夏より立ち上げた別ラインproduct almostblack(プロダクトオールモストブラック)も注目。こちらは実用性やタイムレスなどをテーマにした、ユーティリティウエアが中心になっています。

画像13
画像15
画像15
画像17
画像17

✳︎

終わりに

Ronald Stoops(ロナルド・ストゥープス)
先ほどご紹介したティーエイチのヴィジュアルは80年代、90年代にマルタン・マルジェラやラフ・シモンズのヴィジュアルワークを手掛けた写真家のロナルド・ストゥープスが担当しています。僕も以前から大好きなフォトグラファーです。とても素晴らしい人選ですね。

ストゥープスは1980年代にモデルとして活動後、友人のマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)の誘いでカメラマンに転身。初期の「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)」をはじめ、ラフ・シモンズ(Raf Simons)、ヴェロニク・ブランキーノ(Veronique Branquinho)、オリヴィエ・ティスケンス(Olivier Theyskens)らアントワープ出身のデザイナーたちの作品のイメージ撮影を担ってきた。妻はメイクアップアーティストのインゲ・グロニャール(Inge Grognard)。ストゥープスは「TH」の18-19年秋冬のデビューシーズンからイメージビジュアルを撮影している。
画像20
画像21
画像22
画像23



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?