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Matsu-Ragi丸 朗読ミュージカル CAROL

ひょんな事から…

ひょんな事から、声優/俳優活動を追っかけ続けている「羽野わかな」さんが出演する演劇を見に行ってきました。
場所は三鷹駅すぐ近くにある、武蔵野芸能劇場。
キャパシティは、公式HPによると150席、見に行った回は満席でした。
劇場に入ってみると、舞台上にはセットが組まれています。
そこに向かって客席最後部の中央から、プロジェクションマッピングを展開。
この仕掛けが、後々に重要な役割を果たす事になります。


朗読ミュージカルとは…

朗読ミュージカルとは、なんぞや?
朗読劇は「声優の方々が、舞台の上で台本を片手に声の演技を見せる劇」という、もやっとしたイメージ。
いざ始まってみると「台本を片手に演技する」という部分はおおよそ合っていましたが、想像以上に運動量がスゴイ。
そんでもって、事あるごとに朗々と歌う・踊る。
朗読劇というより、オペラと言ったほうがしっくりきます。
片手にしている台本も、視線を落とすだけで、内容は読んでいないのかもしれません。
場面転換で、キャストからキャストへ台本がスッと手渡される場面が多かったので、「朗読パート」と「ミュージカルパート」が切り替わりますよ!と、客席に分かりやすく見せる意味合いがあるのかも。


朗読パートを…

朗読パートを目の当たりにしてみると、声が全部こちら側に飛んでくる様子が新鮮でした。
役名のあるメインキャストの方々はヘッドセットのマイクを装着しているものの、声が通るのでマイクが無くてもセリフが聞き取れます。
ずっとこっちを向いて演技しているのに、舞台上のキャラクターが正対しているかのような掛け合いに見えるのは、演技力の成せる技なんでしょうか。
羽野わかなさんを含む「サポートキャスト」と呼ばれる役者の方々が、台本を持たない通常のスタイルで、同時に演技をする事で、舞台上の演出を補強しています。
顔の演技がよく見えるので、こういうのもいいですね。


ミュージカルパートは…

一方、ミュージカルパートに突入すると、手にした台本がサッと舞台上から捌けて、ビブラートを使いながら感情を歌い上げます。
こちらでは「パフォーマー」と呼ばれる、踊りの方面から劇を盛り上げる方々が出現します。
バレエのようなフワッとした体使いの踊りがメインとなっているので、かなりの体幹が必要だと思われますが、西洋の中世を連想させるドレッシーな衣装に包まれて、優雅に舞います。
複数人いるパフォーマーの中のどなたか…彫像のような背筋をお持ちの女性が見事な踊りを披露していました。


メインキャストは…

メインキャストの方々は、朗読とミュージカルを両方こなさないといけないわけで、双方を遜色なく演じていたのが、主演の河原木志穂さん。
こんなに様々な演技を見せてくれる人だったとは…。
もう一人の主演である松本さちさんは、キャラクターに合わせて硬派なアクションをしていたので、お二人が同時に歌う場面では、お互いを補完するようなハーモニーを聞かせてくれます。
また、劇中ではプロジェクションマッピングが多用されていて、どんなシーンでの演技かを分かりやすく感じ取らせてくれます。
一番効果的だと思ったのは、色んなシーンがザッピングで登場し、見ている側がストーリーを把握するのに手間取ったあとに映し出された、役名とキャスト名の投影。
登場人物が15人いるので、頭の中が整理されて効果的ですね。


その他…

色んな角度で真新しかったスタイルの演劇。
このシーソーのようなストーリーを、よく2時間でまとめたなぁと感心しました。長すぎず短すぎず。
コミカルなシーンも挟みつつ、テンポが良かったのが理由かな。
音量調整の関係で歌が聞き取りづらい部分があったので、そこが少し残念でしたが、皆さん歌が上手いこと…
キャラ付けも明確で、一目では分かりにくい登場人物については、多少バックボーンも掘り下げつつ、行動の裏付けを見せてくれます。
出演者全員で歌って踊るラストシーンでは、前面にサポートキャストとパフォーマーの方々を配置していて、リスペクトを感じます。
羽野ちゃんどこかな~…なんて探していると、メインキャストの方々の位置がいつの間にか変わっているのが面白かったです。
去年公演されるはずが、トラブルで急遽中止になった、この舞台。
リベンジが叶って、よかったよかった。


今回、演劇の内容とは別の観点も持っていました。
出演しているメンバーです。
艷やかなダンスとコミカルな役回りの水野愛日さん。
20年以上前、文化放送でアニラジを聞いていた頃を思い出します。
シスター役の氷上恭子さんと、マフィア役の一条和矢さん。
ToHeart見てました、プレイしました。色々買いました。
浩之ちゃんと琴音ちゃんの共演ですよ。
河原木志穂さん、リトバス関連で、散々ラジオを聞きました。
ラジオに関連する動画配信も見てました。
それら全ての記憶が「声」によって呼び起こされるんです。
面白いもんですねぇ。

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