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【連載エッセイ】嗚呼・・・熟年婚活~[4.ソトヅラとウチヅラに気づくときーMr.C]

結婚願望がなかったワーキングウーマンのチャレンジはいかに・・・


自分を大きく見せている男性は、たいていチキンハートの傾向だと思う。

声や態度がデカい世の男性らをよく知ると、そのギャップに愕然とすることがよくあるものだ。

アプローチが来るのは50代、60代の男性ばかり。私、47歳だけど精神年齢は37歳で止まっている認識なのだ。40代の人とも出会いたいわ。
同世代ならもう少しフランクに話しができるのかもしれないわよね。
と独り言ちていたら、めずらしく独身の49歳になったばかりという
大手メーカーご勤務の、女子社員にモテそうなグッドルッキングな男性とマッチングした。
大手企業で、3部署を異動しているけどそれぞれにうまく自身のキャラクターを乗せて、それなりに充実したサラリーマンライフを送ってきているらしい。海外は、出張でアメリカNY,LAやLONDON, パリ、ベルリンなど先進国の主要都市にあちこち行かれていた。
メールのやりとりを始め、私としては初めての40代の方と意識して、今までの50代のメンズに対してより、丁寧だけど軽やかな会話を意識した。
ところが、このC氏、メールが苦手または嫌いなのかもしれないが、気持ちよいやりとりにならない。
思いついたことを、思いついたときに、自分軸だけの発想でぶっきらぼうにメッセージしてきて、好感は持てなかった。
ただ、本当に「メールのやりとり」が苦手という男性は結構いらっしゃるようで、C氏もきっと話したいことはあるけど、メールで打つ。という行為が嫌なのかもしれないな。と思いそれならと、私から「お会いしましょう。」とご提案してみた。
すると、ぷっつりまる1週間返事なし。やっと来たと思ったら、これから土日は仕事になってしまった。とのこと。
「会いましょう」と言われて、もしかして引いちゃったのかしら?
ひるんじゃった?と、少し心配になったので、「お忙しいようですので、都合の良い日時を改めて知らせてくださいね。」とメールしたのだが、それに対して一言の返事はもなく、ぷっつり。

時は1か月流れ、あーあ、きっとただのひやかしだったのかもね・・・!
ともう終わりにしようと思った矢先、突然のメールが来た。
しかも、挨拶もエクスキューズも何もなく唐突に
「今週金曜日にどうですか。」

ちょっとー!どーなのよ、このひと?!
とカチときたが、その後のメールは1か月前までとはがらりと違い、
大変ていねいな文章&内容になり、C氏からの「会いたい」意思がくみ取れた。
期待は全くないが、とりあえず、練習も兼ねてお会いすることになった。

C氏が指定した、紀尾井町のフレンチカフェで待ち合わせる。
49歳のC氏は、実際に会ってみると、老けてはいないけど前髪の薄くなったぷっくり丸顔のおじさんだった。
だいぶ緊張しているのか、笑顔なのだがしゃべりがきごちない。
まずは、お互いのお仕事のことから話題に入る。
私の仕事、広告代理店の仕事というのは、宣伝広告に直接関わったことがなければ、いったいどんな仕事なのか、どういう業務なのかてんでわかりません。という人がほとんどだ。
だから、まったくイメージできない人に対して広告業界の仕事を説明しても
理解に及ばないことが常なのを知っているから、C氏にもものすごいアウトラインだけさらりと話した。
すると、C氏は、広告代理店の仕事は昔からずっと興味があり、今でも興味ある。と言って、意外にも私の仕事のハナシを興味深く聞く。ちゃんと反応し、その反応はズレてなくて会話として続く。
私は意外でうれしくなるが、ここで調子に乗ってしまうと一方的な仕事トークになってしまうから、さらにしゃべり続けたくなるのをぐっと抑える。
NYのハナシになると、なんと同じ年にお互いに行っていたことがわかり、
NY界隈のローカル話が通じて、お互いにうれしくなる。
お会いする前の印象ははっきり言ってよくなかったC氏だが、初対面のカンバセーションとしては悪くなかった。
A氏と比べたら、私のハナシはよく聞いてくださるし、ご自分のこともちゃんとしゃべるけれど独壇場にはならなくて、話す楽しさがあったと思った。

このときは、初対面ということで1時間ほどの面会だったけど、C氏もじんわりぎこちなさが取れてきたような様子だったので、もう少し話したらさらにおしゃべりは盛り上がったかもしれないな。「今度は飲みに行きましょう!」と言われて別れた。
思うに、この方飲むと元気になるタイプかも。飲まないとおとなしい。というタイプ。本性はふざけててうるさい人かも。と帰りしな後ろ姿を見送りながら思った。
そういう男性はトラブルの元になるし、大変疲れるので、普段からあまり近寄らないようにしている。

またぜひ会いたい。と思わないけれど、ときどきごはん食べたり飲みに行ったりしてもいいかな・・・くらいに思っていたけれど、結局はその後どちらからも連絡することなく、自然消滅。


次、行きます。






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