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「着たいけどサイズが合わない…」欲しい服を諦めていませんか?低身長アパレル販売員が語りたい、お直しについて

 欲しい服があるけど丈が合わない…。サイズが合ってなくて泣く泣く諦めた。そんな経験はありませんか。そして洋服をお直ししたことがありますか。

 初めまして。某アパレル会社で販売員をしておりますチボリ犬と申します。このnoteで記事を書き始めるにあたり、初めは何について書こうかと考えました。その結果、自分が販売員になってからこれは良いな、もっと広まればなと思うことについて書こうという結論に至りました。それが”お直し”についてです。

自分は身長が150cmで、服選び(特にボトムス)は苦労します。気に入ったデザインの物を見つけても、サイズが合っていないと野暮ったく見えたり床に擦って汚れたりするので結局諦めた経験が多いです。世の中には同じ経験をしている人が多いのではないかと考えます(実際に接客中に見たこともある)。お直しをすることで自分にピッタリの服を着られる。またサスティナブルが謳われる中、長くお気に入りの服が着られる。これって素敵なことではないでしょうか。

そこでお直しについてのメリット、デメリットや実際にあるサービス等について紹介していきたいと思います。

お直しのメリット

①着られない服が着られるようになる

まず大事なことですよね。恐らく一番多いであろうお直しが”裾上げ”です。足首でもたつくデニムやどう見ても丈の合わないパンツ。数センチ裾上げするだけで全然印象が変わります。背が高い人も物によっては”長さ出し”ができ、つんつるてんな丈のボトムも様になるように。

②イメージチェンジや自分の変化に合わせてチェンジもできる

お直しではボタンの位置を変えたり、ウエストの幅を変えたりもできます(できない素材、作りの物もあるので注意)。自分は裾が破れてしまったロングシャツをお直し業者さんへ持って行き、縫って治すことはできないが(破れた部分を切って)長さを変えることならできると言われたことがあります。またホックがとれていたり、裾のほつれくらいは割と安価で綺麗に直してもらえることが多いです(自分調べ)。

③長く着られる

上にも書いていますが、洋服の修繕もできる場合があります。自分の体形に合わせて形を変えたり、修理して長く着る。これも一種のサステナビリティなのではないでしょうか。

お直しのデメリット

①お金がかかる

自分で直すよりお直し業者さんに頼んでやって貰う方が断然綺麗な仕上がりになります。その反面、当たり前ですが購入金額プラスアルファのお金がかかります。お直しの内容によっては高額になることも。もしできるならば自分でやってみるのも良いかもしれません。また購入店舗のサービス内容によっては安く済むこともあるので、それは後程ご紹介します。

②返品不可

よっぽどのこと(販売側の不備等)が無い限りお直し済みの商品は返品できないでしょう。正直すべての販売店について把握しているわけではないので、断定はできませんが基本的にはそうだと思います。

③売れない

こちらも断定はできませんが、古着販売店やリユースショップでの買取不可になる可能性が高いです。メルカリなどフリマサイトでお直し済みを明記して販売すれば売れる可能性もあるかもしれません。

④すぐに着られない

当たり前ですがお直しには時間がかかります。自分の経験上では簡単な裾上げで1時間~複雑な物は1週間なんてこともあります。急いでいる場合はどれくらい時間がかかるか確認してみると良いですね。

注意点

デメリットで少し触れていますが、簡単そうに見えて意外と複雑で料金が高額になるお直しもあります。自分が女性物でしかそういったシチュエーションに出会ったことが無く、アイテムに偏りがありますが少しご紹介します。

①裾スリット

最早定番化してるんじゃないかと思うくらい多い裾スリットのアイテム。このスリットを裾上げしようとするとスリット位置ごと上げるか、位置はそのままスリットの幅を短くする形で上げることになります。そしてどちらの場合でも(自分の知っている業者さんでは)スリット部分の裏側を一度開いてから直すので、その手間分普通の裾上げより高額になるそうです。お直し業者さんによってはお直し不可な場合も。

②テーパードパンツ

テーパードパンツは裾に向かって細くなる作りなので、大幅に裾上げすると裾の幅も広がりパンツの形状が変わってしまう場合もあります。そういう時はやや料金が上がりますが、テーパードの幅も変えてしまえば自分にピッタリのパンツに仕上がります。パンツはかっこよく履きたいですよね。

③裾の広いスカート

こちらも業者さんによるかと思いますが、スカート裾上げの際裾がとても広いフレアスカートやプリーツスカートはその幅で料金が上がる可能性があるので要注意。要確認です。

④柄のアイテム

メンズアイテムでも言えますが、総柄やお直し位置に柄のある物は柄の出方が変わります。どういう仕上がりになるかしっかりイメージを持って(できれば業者さんと話して)お直しすることをお勧めします。

上記で挙げたアイテム以外にも素材でお直しできない物などもあるので、お直ししたい場合は一度確認を取ることをお勧めします。

料金相場

洋服お直しで検索して出てきた業者さんの料金表ページを上から5つ張ります。大体の相場は裾上げシングルで1,000円~1,300円でした。

①マジックミシン

②ママのリフォーム

③お直しコンシェルジュ BIC MAMA

④おしゃれ工房

⑤洋服のお直し専門店 銀の糸


洋服販売店で行われているサービス

販売店ではそのお店によって店舗やオンラインでお直ししてくれる場合があります。普通のお直し業者さんに持って行くより安く済む…なんてことも。
なので自分が思いつくアパレルブランドの会社でお直しサービスを調べ、出てきたものをいくつかご紹介します。

①ユニクロ

店舗にて裾上げサービスがあります(無い店舗もあり)。以前利用したことがありますが、スラックスのシングル仕上げで確か所要時間が30分ぐらいでした。時間はお店の混雑具合や待ち人数によって前後すると思います。料金も確認したところ560円ととてもお安いです。自分の場合旦那のスラックスを代わりに買いに行ったのでその場で採寸はしていないのですが、対応してくれたスタッフさんが、旦那と同じくらいの背丈のスタッフさんにどれくらいが良いか確認したりとても親身になってくれ、良いホスピタリティだと感じました。

②ワールド

店舗の場合は購入店舗へ確認が必要。オンラインでは裾上げサービスがあり、”加工サービス(裾上げ加工)のご案内”と表記されているアイテムのみお直し可能でした。お直し方法は「ジーンズ仕上 550円(税込)」「シングル仕上 660円(税込)」「ダブル仕上 880円(税込)」と比較的お安いです。

③パルグループ

会員ステータスによってはパンツ裾上げのみ無料に。裾上げできるブランドや店舗が限られているようで、店舗にてお直し希望の場合は要確認でした。また裾上げ以外のお直しについては記載が無かった為詳細不明でした(やっていない可能性あり)。

④ユナイテッドアローズ

店舗、オンライン共に裾上げ他お直し可能(アウトレット除く)。オンラインでは対象商品のみのようです。またこちらも会員ステータスによっては裾上げ無料でした。

他アオキなどスーツを取り扱っているブランドもお直し可能でしたが、言わずもがななので省略します。
裾上げサービスを実施しているところは比較的安価でできるところが多いのが嬉しいですね。個人的にはどんどん利用していきたいです。

最後に

長々と書いてきましたが、これが良い!!と思ったアイテムを自分のサイズピッタリで着ることができた瞬間幸福感に包まれる。あの感覚を実現してくれるのが”お直し”だと自分は思います。この記事を読んだあなたは、自分の着たい服を着たいように着る。その喜びを味わう一つの手段として”お直し”を頭の片隅に置いておいてくれると嬉しいです。


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