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わたしのコーヒー遍歴

私の母はコーヒーが飲めない。
飲むとお腹が痛くなるらしく、コーヒーの香りが漂う豆販売店に近付くだけでクラクラと酔ってしまうらしい。
しかし、お酒は好きだ。

私はお酒が飲めない。
飲むと喉が閉まって息がしにくくなり、日本酒やワインの香りだけでヘラヘラと酔ったようになってしまう。
しかし、コーヒーは好きだ。


なぜ、コーヒー好きになったのか

1つは、小さい頃 コーヒーカップを手に談笑する祖母が格好良く見えて、憧れの飲み物だったから(祖母は酒豪でコーヒー好き)。

もう1つは、学生時代に留学した先で、ホストファザーが毎朝コーヒーを淹れてくれて、飲んでいるうちに苦味がクセになってきたから。

ホストファザーが好んでいたのは、スタバのハウスブレンドで、「トクベツな豆じゃないよ?」とよく言われていたけれど、ファザーとわたしの2人分を毎朝用意してくれたことが、トクベツで嬉しかった。

コーヒーを飲む習慣が身についたまま帰国した後、レトロな小物や場所が好きな私は、あっという間に喫茶店の魅力にハマり、さらには自分でも淹れるようになった。

その頃は浅煎りと深煎りの違いしか分からず、産地や品種、精選法は種類が多過ぎてノータッチだったので、苦めのブレンドを好んで飲んでいた。


ブレンド好きは、お子ちゃま?!

社会人になって、コーヒー好きの上司に『どんなコーヒーが好きなの?』と訊ねられ、
「苦めのブレンドを、色んなお店で飲み比べるのが好きです!」と答えると、
『ブレンドかー、まだまだお子ちゃまだねえ』と言われてしまった。

少し悔しくて、初めてブレンドではない豆 ー シングルを買ってみた。
立ち寄ったお店の1番人気を買ってみたが、【エメラルドマウンテン】は酸味が強くコクのあるコーヒーだと飲んでから知った。
これまで深煎りの苦さを好んでいたため、酸っぱい初体験となった。
(コロンビアの高級豆なのに、、舌が肥えていなくてごめんねエメマン、、)

エメマンに翻弄された後、深煎りを中心に色んな産地のコーヒーを飲んでみて、焦げたキャラメリゼのような甘苦い後味を感じた【ブラジル】と【ペルー】が好きになった。

どんなコーヒーが良いかよく分からないけど、ブレンドから1歩踏み出してみたい方には、【ブラジル】や【マンデリン】が初戦におすすめ。
苦味と酸味のバランスが取れていて、柔らかい後味が多い印象のため、親しみやすいと思う。


浅煎りとの出会い

あるとき、職場の先輩から勧められた自家焙煎のカフェに行くと、無性にカフェラテが飲みたくなり注文した。

「浅煎りか深煎り、どちらになさいますか?」

ラテは、基本的にエスプレッソで使用している豆が使われるため、極深煎りが多い。
浅煎りのラテって飲んだことがないな、と浅煎りを選択したことで、私のコーヒー沼がさらに広がり深くなった。
浅煎らて 爆誕の瞬間である。


飲めなくなった時期

コーヒー好きにもピンチは訪れた。

妊娠中、匂いづわりでコーヒーを受け付けなくなったのだ。
カフェインレスを選んだり、毎日2-3杯飲んでいたのを2-3日に1回ペースに落としたりしていたが、まさか香りを受け付けなくなってしまうなんて、、
香りだけでクラクラ酔ってしまう母の気持ちが分かった気がする。

カフェインを控えるようになり、妊婦には良いことだけど、気分転換となっていた習慣が突然奪われ、相当きつかった。
※妊娠中/授乳中のコーヒーは産婦人科医に相談し、程々に。

他にも、普段から好んでいるのに、つわりで受け付けなくなってしまった物が沢山あったが、それは後日綴ることにする。


コーヒーもサブスクの波に乗る

匂いづわりを乗り越え、産後2ヶ月ほど経って、育児に少しずつ慣れ、体調も回復してきたため、晴れてコーヒーと再会した。

現在は、前途の自家焙煎カフェから、毎月コーヒー豆をお任せして購入している。
俗に言う、コーヒーのサブスクだ。

店主さんとはすっかり顔馴染みとなり、私の好みや傾向を把握しているため、自分だったら選ばない産地や、知らなかった精選法、品種のコーヒーに出会わせてくれる。
毎月コーヒーで冒険しているのだ。

ミルで豆を挽き、フィルターに移し、ゆっくりドリップしながら、生きているようにプク〜と膨らむ粉を眺め、芳ばしい香りの広がりを楽しむ。
ホッと落ち着く、大切な自分時間だ。


アイコン画像、変えてみました。
Shigureniさんの「空を撮りがちな女の子のイラスト」です。
服がラテっぽい色でかわいい。
夕焼けや、綺麗な雲を見ると撮りがちよ~。

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