僕よりも君を幸せに

 眠れない夜 頭の中で比べてみたんだ
君に出会った人生とそうじゃない人生を
手に入れられるか奪われるかは置いておいて
君に出会えたことは僕の宝物だよ

 このまま僕らはすれ違うだろうか
君はあいつと結ばれるだろうか
それが僕の今の悩みなんだ
君が幸せならそれが1番なんて
綺麗事を言っておきながら
僕は今夜も僕と君の幸せを星に願った

 君が先に勇気を出したら僕の負けだ
君に限って無理なわけないんだから
「好きだ」っていつもしてる挨拶より短いのに
死にそうなほど心臓が暴れる
本気の恋だから

 僕にしなよ 絶対後悔させないから
妄想の中ではこんな台詞に憧れたけど
君が突然目の前に現れれば
僕はどこを見て良いかも分からなくて
聞こえてるから分からないくらいの挨拶で
すぐ去った

 バレてるって 多分気付かれてるって
友達に言われたけど
それならきっと僕は駄目なんだろう
あいつが良いんだね 君はあいつが好きなんだね
僕がこうして君のせいで悩んでいるように
君もあいつのせいで眠れないんだろう

 時々話しかけてくれるだけで
もしかしたらって喜ぶ単純な僕だけど
やっぱり世界は僕にそう簡単には味方してくれない
難解で複雑な波が僕を溺れさせる

 この先何もかも上手くいかなくていいから
この勝負だけは勝たせてくれないかな
君さえ手に入れば僕はそれで良い
でも君はそれでは駄目みたいだ
それなら僕は今夜も星に願うよ
僕は不幸でいいから君を幸せにしてくれと

 

 

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