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【小説】 嫌われてもいい⑬

他人に嫌われてもいいし、その人にどんなに嫌がられようが反応されまいが
私はわたし

大学2年生の時
横浜にある大学のサークルの入学式に行った
佳世子の大学ではなかったけど
入っていたサークルに新入生を勧誘しようと
佳世子も4月に行った

背の高くて
そこそこ顔のよい男の子がいかにも1年生ですって顔で
生き生きと歩いていた

おっ、こやつをサークルに入れたら
女の子の1年生たくさん入るかも、、、。
なんて、考えてその男の子に近づいた

逆ナンパは初めてだ!

中学は男子にいじめられていたから
高校は女子校に行ったし
大学もって女子大に行った
が、女子大だから
女の子だけの大学内だけで
外では共学の男の人と仲良くしていることが
わかったのは大学に入ってからだった

その男の子は
サッカー⚽️をやっているから
野球には興味がないと言った
ほーそうですか。
じゃあ電話番号、交換いちおうしときます?
なんて言って携帯番号を交換した

その男の子のことはすっかり忘れていたけど
祐輔のインスタで写真に写っていた
あっ、あっきーじゃん
えっ、あっきー

まゆちゃんとゆきちゃんとのりちゃんが
スキーにいったのはあっきーと祐輔と誰か知らないけど
祐輔は言った
錦糸町でご飯を食べている時に
あっきーは海外のあそこにいてね

あれ、これは妄想ですか?
まゆちゃんと付き合ったと聞くあっきーだったが

その男
あっきーは
佳世子が大学2年の春に
出会ったあっきーだった

えっ
そこも繋がっていたの?
でも、あっきーは内部じゃないと言っていたから
わからなかった

祐輔は言った
外部と内部は違うから!
あの時銀杏並木を歩いていた時
確かに言った

もともと
まゆちゃんとはめちゃくちゃ仲良しではなかった
のりちゃんと仲がよかったし
高校の時
まゆちゃん、のりちゃん、ユキちゃんは
よくコンパに行っていた
佳世子は男子が嫌いだったのを
知っていたかはわからないけど

元々は縁を切る為に
祐輔は佳世子の人生と
身体を傷つけた
遠隔殺人なんてできないと言って、、、。

こわい人だ
そろそろ元気になってきたから
佳世子はちゃんと
頑張ろうと思う

泣いた佳世子の横にいつも側にあの時
いてくれた人
それだけは消えなかった過去だ
そして 
どんな怖いことがあっても
消えなかった思い出だ


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