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【小説】 嫌われてもいい〜フォース⑤〜

ハナに会いにいきたい
やばい
体が動かない
肉体労働の8時間勤務は
20年仕事をしていない佳世子には
きつかった、、けど、、、。
たくさんのダンボールを開けていくうち
昔ならなんで佳世子だけってなっていて
やめていたけど
淡々と仕事をしていく
考えなくてすむから


何があったのかわからなく頭の中で
あの祐輔がぐるぐるまわるより
そうまるで未解決事件のまま
時だけがたつ悲しい被害者より
 
黙々と仕事をしているほうが
幸せだ

結局は実験台になっていたことは確定ゾーンだが
加害者は当たり前にニコニコと生活している
そんな世の中の矛盾を切に感じながら
 
佳世子の音声を出したらいちころなんだけど
  
ハナをハナを想う
あの子は犠牲者だ
動物を世話して病気がよくなっている
甘っちょろい人間とは違うと思いながら
  
小さい頃から動物が佳世子の癒しだった
助けてくれるヒトだった
父が暴れて逃げるのは賢いねこ
佳世子はねこについていった
助けてくれたのはねこだった
 
最後のねこが死んだのはいつなのかな?
会いにいけないまま
  
賢い猫で
車が急にきても
普通のねこなら
はねられるか、そのまま突っ走るか
最後のねこは違った
危ないよ
佳世子が叫ぶと
元いた道に引き返すということができる
まるで人間みたいなねこだった
 
祐輔が再び現れるまで
佳世子の癒やしは動物だったから
奪わないで欲しかったんだ
 
佳世子の過去を未来を返して下さいと
あの男にいいたい
24年前
田町駅で祐輔と待ち合わせしていた
佳世子は祐輔を待っていた
 
祐輔はテニスサークルの帰りだったからだ
駅はあの時たしか工事中だった気がする
 
祐輔のテニスサークル友達3人と偶然駅で
あった
 
彼女?
何も答えなかった気がする
 
1人の男が言った
 
こいつのち◯こ、でかいよ!
やめろよ!
と、祐輔は言った
 
下品な人だと思ったが言わなかった
だって当時まだ付き合っていなかったし
そんな風に思っていなかったから。
 
そんな人たちは
社会人になって
立派になりととおをくんで
さらに巨大な組織をつくる
 
繋がりではなく
1人では何もできないから


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