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【小説】 嫌われてもいい〜セカンド④〜

目的地のある場所に着くまで
何故か涙がとまらない
なんで泣いているの?
みっともないなぁー
電車の中で
少ない本数の目的地にいくその電車の中
スーツケースを持った人もいる

旅行なのかな?
こんな場所•••。
着いてわかった
いちめんの海
鶯の鳴き声
こんな場所が佳世子の住む県にもあったんだ

なぜか現実にいるのに
いつも自分がどこにいるのかさえ
わからなくなっていた佳世子

私は今からカウンセリングを受けるんだ
で、遠い所まで来た
医師の紹介だった

話をした
聞いてくれる人が目の前にいる
どういうことだ
まるで現実に起きたことみたいだ
いや、現実に起きたからこそ
1年、いやもっと経って話にきていた
話は支離滅裂なような気がした

でも、カウンセラーは聞いていた

なぜ、カウンセリングを受けているの?
それは佳世子ではもう抱えきれないから
 
普通じゃない生活を普通に生活していた日
親には迷惑かけていたけれど
そんなに
今ほど酷くなかったっていえる
今•••。

たぶん祐輔を勝手に親がわりにしていた
父親がわりにしていたあの日
佳世子の糸はきれた

どうかこれ以上悪いように思われないよう

悪いこうだって思われないよう消えて

いなくなりたい



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