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2023年4月29日14時00分00秒の座標情報

写真の話です。

哲学的疑問①
全人類が同時に瞬きをする瞬間は、誰にも認知できない瞬間である。

哲学的疑問②
唯一性について
→「〇〇が同じだとする」というifの話の場合、「同じ」という定義が、
・個数的に同じか
・性質的に同じか を定義しなければならない。
実体の唯一性を意識すると、座標が唯一無二のものとなる。座標が違えば、そのモノ(ここで言う実体)の経験が変わるから、実体には唯一性が伴う。

この2つの疑問から
「それぞれの唯一性をもった実体が過ごす『瞬間』」を可視化することはできるんじゃないかと。
SNSのタイムラインに表示される情報は、時間軸は互いに近くても「瞬間単位」で共通している情報は少ない。

■瞬間の定義
他者との共通性を図る実現可能なレベルとして「秒単位」を指定しました。

■実験内容
座標が違う人間がそれぞれ過ごしている同時刻(限りなく同時刻に近いタイミング)の瞬間を、写真を使って記録をすると、どんな結果になるんだろうという実験。

2023年4月29日14時00分00秒時点での目の前の光景を、友達や家族の15名に撮影してもらいました。

■感想
各自座標は違っても、それぞれ知覚できない場所にいても、皆生きて生活してるんだなぁと。
その時点での目の前の光景を視覚情報として記録することで、自分に見えないところでそれぞれが生きているという「他者性の実感」を得る行為が結果になり、面白い試みだったと思います。

■この実験の源泉となった哲学的興味

我々が「神あるいは自然」と呼ぶあの永遠無限の実有は、それが存在するのと同じ必然性を持って働きをなすのである。
事実、それがその存在するのと同じ本性の必然性によって、働きをなす事は、我々の既に示したところである(第1部定理16)
従って「神あるいは自然」は何故に働きをなすのかの理由ないし原因と、何故に存在するかの理由ないし、原因が同一である。
ゆえにそれは、なんら目的のために存在するのではないように、またなんら、目的のために働くものでもない。すなわち、その存在と同様に、その活動もまた何の原理ないし、何の目的も持たないのである(第4部序言)

スピノザ『エチカ』

協力いただいた皆さんありがとうございました。
ほとんどの人がアラームを13時58分に設定する予期せぬ共通性も見出せました。

ポートフォリオサイトに15名の写真を載せてるので良かったら見てください。
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