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障害福祉事業所の研修事例「10分動画で意見を引き出す!」【事例紹介01】

シエンシーは障害福祉事業所向けの「10分アニメ+障害福祉」オンライン研修サービスです。
今回はシエンシーを導入いただいた「就労移行支援事業所かがやく学び舎」の橋本様にお話を伺いました!

橋本様は、NPO法人での若者支援を経て、介護会社・特例子会社の社員研修等を担当。その後、管理者として2017年の「就労移行支援事業所かがやく学び舎」の立ち上げに尽力され、現在に至っています。


1. 教育現場の課題はなんでしょうか?

・福祉現場には体系化された教材が存在しない

そもそも福祉業界は学習教材が分散しています。
例えば「相談援助」「障害者の権利」を学びたいとなれば、それぞれの専門書を読むしかない。支援者として学ぶべき体系化された教材はなかなか存在しません。
特に我々のような就労支援事業所は非常に幅広い学習が必要です。利用者を職場につなげるという独自のアプローチが求められる。にもかかわらず、社会福祉を未経験で入職する方が圧倒的に多い実情があります。「バイスティックってなに?」からのスタートですね。
各事業所様でも、教育は非常に苦労されているのではないでしょうか。

・"指導者と生徒"の危険性

教材がないゆえに、往々にして「管理者の強いリーダーシップ」により教育することになります。そうなると支援が管理者の色に染まってしまう。これは非常に危険です。また多様な考え方ができないことで、個別事象やトラブルにうまく対応できない。虐待が発生する要因の一つともいえますね。


2. シエンシー採用のポイントは?

・伝統芸能にメスを入れて"近代化"させる

ひとつはシエンシーが体系化されてまとまっていること、そしてもうひとつが「普遍的なメディア」であることでした。 かがやく学び舎は単体で立ち上がった事業所なので入ってくる情報が限られています。そこで他の事業所に教育方法をうかがっても、ほとんど「経験則」との回答でした。福祉のノウハウは、まるで伝統芸能のように、先輩から後輩へ口承で伝わっていくものなんです。
それでは情報量も限られますし、そもそも経験の浅い後輩はなかなか理解できない。新しい伝達方法を取り入れる、すなわち近代化する作業が必要でした。アニメ動画には「待ってました!」という気持ちでしたね。


3. 研修方法はどう変わったのか?

・自前のスライド資料から動画の集合研修へ

以前は過去の資料までさかのぼって30枚程度のスライド資料を用意し、研修ではそれの説明に追われていました。
シエンシー導入後は、資料のかわりに動画を見て議論のポイントを整理するだけです。参加者にも事前に動画を見てもらうことで、グループワークの進行もスムーズになりました。


4. 導入後の効果は?

・第三者をもとに意見を引き出す

以前の研修と比べて「意見の引き出しやすさ」を強く感じます。ふつうにディスカッションを行うと、他の職員の考えに対する意見を求めても否定するようでやっぱり発言しにくいんですよ。
そこで第三者としてシエンシーがあると「シエンシーはこう言ってるけど、どう思う?」と質問できる。意見のキャッチボールが容易になって引き出しやすくなりますね。
1時間以上も1人の人間がしゃべりつづける研修は現実的ではないですね。

・原則を鵜呑みにしない展開

どんな教材にも一見正解のような「まとめ」は存在します。しかし私たちは「まとめ」を鵜呑みにしてはいけません。本当にそうだろうか?という問いかけは非常に重要で、福祉職員は常にジレンマを抱えなくてはならない。
ただ、私ひとりで基本や原則、さらに個別事例の話までつなげるのは大変です。特に新人職員にとって、管理者から教えられた「まとめ」に対して問いかけの意識をもつことは難しい。
そこでシエンシーがあると基本や原則をまとめてくれるので、個別事例への問いかけに展開しやすいんです。「そんなこと言ったって現場はさぁ…」という意見が出たら、より深く議論できるチャンスですね。

・動画の影響力は絶大だった

予想外の効果ですが、「動画」の影響力は思った以上でしたね。
普段の業務とシエンシーの内容をつなげてみようという意識が見られました。やはり体系的に勉強したという事実によって、自信をもって支援に向き合えるんですね。繰り返し学習させることでより効果は上がるのだろうなと思います。

・3時間の研修準備がたったの30分に

準備の時間がシンプルに短くなりました。今まで資料の作成に3時間はかかっていましたが、シエンシーだと見てほしい動画を選び、議論のポイントをまとめるだけなので30分程度で終わります。
手間をかけず、ブレずに基本を説明してくれるのでまさに「ありがとう!」ですね(笑)


5. 活用にあたって気を付けたことは?

・”今”直面している課題に合わせてテーマを選ぶ

これは失敗談でもありますが、最初はこちらで勝手に動画を指定してみたんです。ところが職員の反応が悪かった。彼らが普段から感じている課題と遠いテーマだったんですね。現場の課題にあわせて選びなおすことで職員の反応も良くなりました。
普段のコミュニケーションから、職員が何に悩んでいるかを把握するマネジメントは必要だと思います。

・「自分の課題と結びつけて見てね」と事前に伝える

ただ「動画を見ておいて」ではなく、「自分の課題と結びつけながら見てね」と伝えることを心がけています。
意識を持って動画を見てもらうことで、ディスカッション中に「あ、一つ思い出したんですが…」と、普段の業務で引っかかっていることを引き出すことができます。


6. 今後の展望

福祉事業所の管理者として、支援者の学習を管理する「コーディネーター」は非常に重要だと感じています。
シエンシーのようなサービスを年間の研修プログラムへ上手に組み込み、「1年後にもう一度同じ動画を見てみましょう」まで持っていけるとよいですね。とはいえ学習領域が非常に幅広いので、網羅するのか重点を置いて深堀りするのかは今後の悩みどころです。


今回は「就労移行支援事業所かがやく学び舎」の橋本様に、シエンシー導入のポイントや活用方法を伺いました。
これからも導入いただいた事業所様が抱えるリアルな教育の課題、そして「どこまで動画研修を課題解決のために活用できるか」をお伝えしていきます。

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