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語学訓練のこと

勤務先のことを書く前に、約3週間に及んだ語学訓練のことを。

各派遣国で内容や日数は違うようだが、青年海外協力隊員は、任地に向かう前に約1か月間の語学訓練や現地適応訓練を受ける。

わたしたちは1月中旬にパナマに到着し、3日間はJICA事務所でオリエンテーション。(ちなみに大使館表敬訪問も予定していたが、先方の都合によりキャンセルとなった。持ってきたはいいが、一度もスーツに袖を通していない。)

携帯電話の貸与や諸々のオリエンテーションを経たのち、いざ、スペイン語訓練のためペノノメ【Penonomé】へ。

ペノノメはパナマ中部コクレ【Coclé】州の州都で、大都市パナマシティに比べるとかなりこじんまりとしている印象(いい意味で)。生活に必要なものは大抵なんでもそろうし、映画館だってある。ここでホームステイをしながら、スペイン語の学校に通う。

かなり太っ腹だなぁ…ありがたい。

日本語教師が海外に職を求める場合、現地語の取得や身の安全、当面の金銭などは自分自身でなんとかしなければならないケースが多いだろう。雇用主は大抵現地の学校になるので、給料も現地の給与が基準になる(=日本より安い)ことが多い。都内の日本語学校で同僚だった先生は、メキシコの学校に”転職”した際、飛行機代も自腹で払っていた。

話を戻して語学訓練。

パナマでは、9~12時に学校へ行き、ホームステイ先に帰って昼食。午後2~4時はチュートリアル【tutoría】という時間で、ペノノメの大学生にいろいろなところに連れて行ってもらい、その間スペイン語でおしゃべりする。家に帰っても宿題や家族との交流など、スペイン語ざんまい、という内容。

ペノノメでは「No japonés, solo español(日本語はなし、スペイン語だけ)」とも言われた。1人につき1家族、1先生、1チューター【tutor/tutora】(贅沢…)。同期がほかに2人いたが、一緒に過ごす時間はほとんどない。

パナマでは1~3月の乾季は夏。この学校は幼稚園~高校の児童・生徒が通っているが、今は夏休み中。それを利用して、1人1教室(贅沢!!)お借りしていた。派遣時期によって借りる学校やスケジュールは違うらしい。

乾季の今は毎週末どこかしらでお祭りが。2月下旬にはパナマ全土でカーニバル【carnaval】もあるみたい。

カバルガータ【Cabalgata】と呼ばれる、馬の行進のお祭り。

オレンジのお祭り【Fería de Naranja】。

お祭りに行ったり海に行ったり川に行ったり、そうでなくても親戚の家に行ったり親戚が遊びに来たり。ペノノメの人たちの日常にお邪魔させてもらい、とても貴重な体験となった。家族みんながあったかい。先生もチューターも、他人であるはずの町の人たちさえもあったかい。

パナマの家族のこと、学校のこと、チュートリアルのこと、ペノノメの町のこと、肝心の「わたしのスペイン語がどうなったのか」はまた別の機会に…