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丁度良い他人

ずっと欲しかったものなのに、
いざ手に入ると時と共に扱いが雑になったりしない?

わたしはいつだってそう。
手に入るまでは何度もネットサーフィンするし、
ウインドウショッピングだってする。
いつか手に入れるその日まで指折り楽しみにするタイプだ。

初回だってそうだ。
お互い理想を求めて会う機会を作るんだから、
それなりに固めてプレゼンかのように互いのことを掘り下げる。

この人と一緒になった後をイメージして、
わたしにとってのメリット・デメリットについて考える。

そしてその中間にあるのが、
『丁度良い他人』だ。

良くも悪くもないが、
好意は持ってくれている。

生活圏内に入っておらず、
出会ったばかりで関係性が低い。
いつ切れてもわたしの生活に1ミリも影響してこない。

そんな相手だからこそ話せる話があり、
見せる顔だってある。

20代前半のわたしはそう分別していた。

踏み入れることの怖さから本気になれなかった。
少し優位に立てる道ばかり選んできた。

だけど、
本気になって涙した経験もあるからわかるよ。

早いうちに気付いた違和感は信じた方が良い。
それはきっと正しい。

しばらくして、
「あの人あんなんだっけ?付き合いたての頃の方が愛されてた。」
そう少しでも不安にさせる相手なら、
きっとそんな男はこれからも大したことはない。

煌めいていた日々がいつの間にか当たり前になって、
何かをしてもらうのも、
何かをしてあげるのも、
日常になっただけで、
あなたへの愛はあると言いながらも、
その時がきたら何かが起こる。

独りになることが怖くって、
思い当たる節があるのに離れられないようじゃ、
これからも泣かされる日々しか待っていないよ。

『都合良く使え』とは言わない。
だけど『都合が良い人』になる前に、
本当に幸せがその先にあるのか確かめて。

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