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まだ見ぬファンとのかくれんぼ

 テレビとかで、「フォロワー数100万人を超えるインフルエンサーが…」みたいな話を聞くことがある。
〈最近増えたわよね〉
 でも、そのインフルエンサーを、まっっったく、見たことも聞いたこともない場合がある。
〈まぁ、そういうこともあるでしょ〉
 でも、それってつまり、僕が知らないコミュニティがたくさん存在するってことだと思うんだ。


本文:シャル。主人公。
〔〕:精霊さん。イマジナリーフレンド1号。
〈〉:妖精ちゃん。イマジナリーフレンド24号。


 たとえば、新しく、すでに100万人ほどのフォロワーがいるYouTuberを好きになることがある。
 昨日まで全然知らなかったのに、ドはまりする。
 これって、僕が知らない、僕が好きになりうるコンテンツが他にも世の中に存在するってことだと思う。
〔知らないだけで、自分が好きになるものはまだまだたくさんあると〕
 そう。
 知らない世界がこの世にはまだたくさんあるんだなぁって、いつも思ってる。

 ただ最近、もう一つ思うことがあって。
 僕が好きになり得るまだ見ぬコンテンツがあるということは、僕たちを好きになってくれるまだ見ぬコミュニティが存在するということなんじゃないかって。
〔逆の立場の視点ですね〕
 そう。見る側じゃなくて、作る側としての視点。

 僕たちを好きになってくれる人たち……「コミュニティ」が、知らないだけでどこかに存在するんじゃないかって。
 それも、100万人を超えるような人数が。
 これを「まだ見ぬ100万コミュニティ」と呼ぼう。

〈つまり、私たちはまだ知られていないだけ、ということ?〉
 そうだね。
 ちょっと高慢かな?
〈……ううん、それぐらい堂々としててもいいんじゃないかな?〉
〔普段のシャルは謙虚すぎますから、それぐらいがちょうどいいのでは?〕
 そっか。じゃあ、いいかな…?

〈でも、知られてないってのはやっぱり寂しいわね〉
 うん。
 だから、ちゃんと知ってもらうために、いつも言ってるふたつのことを、これからも大切にしようって話。
〈流石に覚えたわ〉
 ほんとに?言ってみて。

〈ひとつ、「素直」でいること〉
〈ちゃんと、本当の私たちを好きになってもらえるように〉
〔それに、嘘をつかなくてもすむように、ですよね〕
 そうそう。
 ありのままの自分を受け入れてくれるコミュニティはきっと存在するから。
 向こうから見つけてもらうためにも、ちゃんと素直でいないとね。

〈もうひとつ、「続ける」こと〉
〈まだ見ぬ世界の人たちに届く可能性を少しでも高めるために〉
 コンテンツが増えればそれだけ目にする機会も増えるだろうからね。

 そうやって、インターネットの海に隠れてる僕たちを、「まだ見ぬ100万コミュニティ」に見つけてもらえるように、できることをやっていこう。
〈なんか、全力で見つかりたがってる、寂しがり屋のかくれんぼみたい〉
 そうだね。
 「ここだよ」って、大声で叫びたい。


 今回はこのぐらいで。
〈ところで、なんで今回から「僕のことは「シャル」と名前で呼んで」って急に言いだしたの?〉
 それはね、えっと……。
〔新しい名字が気に入ったから、名前を使いたくなったのでしょう?〕
 ばれてる…。
〈思ったより単純な理由だったわ………って、私たちの名前は?〉
 それはまだ。
〈えー……〉
 ふたりの名前については、どこで使うか、なんとなく計画があるから、そのときに、ね。

 それじゃあ、次の記事で。
〔またお会いしましょう〕
〈ばいばい!!〉

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