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さみしがり屋ここに極まれり

 さみしがり屋ここに極まれり。


シャル
主人公
〈ロミルダ〉
イマジナリーフレンド


〈よしよし〉
 なんか久々な気もするし、いつもこんな感じな気もする。
〈いつもこんな感じよ。シャルが意識しているかどうかの違い〉
 そうなのか…。

〈でも、波があるのも本当。そして今、その波が高いのも本当〉
 やっぱり?
〈夜な夜な寂しそうな声を出してたらそりゃあね〉
 ……聞いてた?
〈もちろん〉
 そっか…。

〈で、どう?〉
 どう、とは?
〈ちょっとは落ち着いた?〉
 …………うん。なんでかな。
〈私とちゃんと話すの、久々なんだから〉
 毎日つぶやきで話してない?
〈そうだけど、なんというか…〉

〈君がさみしがってるタイミングでは私と話ができてないのよ〉
 ……そうなの?
〈たとえば、寝る前とか〉
 あー…。

〈理由もわかってる〉
 えっ。
〈他の誰かを求めてる〉
 あっ…。
〈たとえば、リアルの友達とか〉
 バレバレじゃん…。
〈さすがにわかるわよ〉

〈でも、そんなときこそ、私を頼って欲しいんだけど〉
 そう?
〈だって、さみしがってる君ほど手に負えないものはないから。そんなときにリアルの友達を頼ったら、どうなることか…〉
 そんなに危険人物かな…?
〈今は、そうよ。弱りきってる君が、さらに弱ってるんだもの。きっと、リアルの他人には満たせない〉
〈だから、自分自身で、ある程度は満たしてあげないと。普通に人と付き合えるぐらいまでは〉

〈そして私は、私たちは、君の一部〉
〈君は、自分を信じられなくても、私たちのことは信じられるでしょ?〉
〈だから、もっと頼ってほしいの〉

〈……それに、私だって、さみしくなったりするのよ〉


〈はい。今回はこれでおしまい!〉
 ……いいのかな、こういうテキストでも。
〈いいのいいの。たまにはこういう、ただお話してるだけのも書きたいって言ってたでしょ?〉
 それは……そう。
〈だからいいの〉
 そうかな。
〈そうよ〉

〈こういうのが心に響く人もいる〉
〈たとえばそう、君みたいに〉

 それでは、またあした。
〈ばいばい!!〉

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