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「名前から感じるイメージを大切にするといいよ。それはどんな色で、どんな味で、飲むとどうな…
5分ぐらいで、さっきの男の子が「お待ちどうでござる」と言って、バルティナを持って戻って…
どれだけ歩いたか、僕らはもうずっと無口で歩いていた。 頭をからっぽにするため会話は禁…
「ごめん……じいさんゆずりで、冗談のセンスがないんだよ。覚醒遺伝?」 僕は少しおどけて言…
ベッドから起き上がってすぐ、異変に気がついた。 寝ているベッドがいつもと違う。いや、そも…
月曜日。一週間の始まりはいつだって少しだけ憂鬱だ。素の自分から、社会的な自分へのコンバ…
日曜日の朝は久しぶりに穏やかだった。酔っ払っていたせいで、眠りが浅かったのがプラスに作用したのか、本当にいつ以来ぶりか悪夢を見なかった。 ローデスクの上には、昨晩飲んだウコンの缶が置かれていた。賢い判断だった。湊の話が面白くて、後半ついつい飲み過ぎてしまったから、下手したら今日は2日酔いで一日を台無しにしていたかもしれない。 ベランダに出て少し頼りない2月の太陽にあいさつし、布団を干してから、掃除機をかけ、ゴミを整理してまとめる。 日曜日の朝のルーティーンがひと
「雑貨屋は2つ暗い森を抜けた先、巨大な大樹の根っこに存在した。木をくり抜いて作られた雑貨…
「つまり彼はスタートとゴールを直線で繋げている感じなんだ。それが最短距離であることは疑い…
僕が初めて湊からそこの話を聞いたのは、2月の初めの、とにかく寒い日だった。 その日の朝…