スウェーデン移住計画3 - 偽りの壁
僕とNinaの笑い声で埋め尽くされていた部屋に大使館員の凛とした声が割って入った。
名前を呼ばれ、僕は立ち上がる。
後に気づくのだが、パートナービザ[1]の面接は書類確認の待ち時間から始まっていたようだ。
いや、大使館に入ったときから面接は始まっていたのだろう。
このビザで重要なのは2人が本当のパートナーだということ。
もし偽装であれば面接官はそこを見抜こうとしてくる。
なので2人で来たのは正解であり、普段通りの会話をしていただけで隠れ一次面接を通過したのだ。
Ninaも