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呼吸器疾患の治療後もリハビリでADLは改善する!

呼吸器疾患の治療が終っても日常生活動作(ADL)が回復せず退院できない患者さんは少なくありません。日本の医療制度では急性期病院で長期リハビリする事は難しく、療養型病院に転院となる事が多いです。
そんな折、私が働いている病院に地域包括病棟ができました。この病棟では家に帰るために長くリハビリができるシステムになっています。(注:現在は違う病棟になっていますが)
そこで治療終了後もADLが回復しない患者さん(SPPB≤9)24例を対象に2週間の追加リハビリを行い、その前後でADLが改善するのかを見ました。

Medicine (Baltimore) . 2021 Dec 10;100(49):e28151. doi: 10.1097/MD.0000000000028151.

結果ですが、リハビリ前後でシャトルウォークテスト(ISWT)、CATスコア、Barthel Index、mMRCなどの多くのデータが改善しました。

治療終了時(baseline)に比べてリハビリ後はシャトルウォークテスト(A)、CATスコア(B)が改善し、3か月後も維持できていた。

さらにはリハビリ終了3か月後もISWTは維持されていました。
治療終了後も2週間のリハビリでADL回復する見込みがあるため、諦めないでリハビリする事が大事です。
しかし問題は急性期病院でリハビリ継続がしにくい事です。治療終了後もリハビリができる医療システムが望まれます。
あとリハビリの最適な期間は不明で、おそらく患者さん毎に考える必要があるんだと思います。

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