ある日、サイゴンで。 🇻🇳3 カフェ

サイゴンにはカフェが多い。すごく多い。

客がいなくてスマホをいじって暇をつぶす店員をよく見るから、どう考えても供給過多。

朝から晩まで、どこかでカフェが開いている。24時間営業のカフェだってある。

どこもWi-Fiフリーで、コンセントもたくさんあって電気も使い放題。もちろん時間制限もないし、閉店時間じゃなければ、何時間居座ったって追い出されることもない。

カフェに行くと、みんな、それぞれ自由に過ごしている。おしゃべりする人。パソコンで仕事するビジネスマン。ゲームをする若者。将棋をするおっちゃん。勉強する学生。自撮りする女の子。何をするでもない人。寝てる人。

カフェのほうもバリエーションが多い。プラスチックのイスを並べた路上の店から、洋楽が流れるお洒落なカフェまで。カフェごとにコンセプトがあって、内装やメニューもけっこう面白い。

有名な何かを大胆にパクってたり、掃除道具丸見えなんて感じで詰めが甘かったり、頼んだメニューはアウトオブストックだったりで、何となく適当さが滲み出てるのがベトナムらしい。

休日はときどき、とくにあてもなくその辺をぷらぷら歩きまわって、雰囲気のいいカフェを見つけたら入ってみる。

そんなときのお供は、文庫本のときもあれば、Kindleやタブレットのときもあれば、スマホだけのときもある。スマホのときは、たいがいnoteを書く。今みたいに。

人が少なくて、静かで、堅すぎないイス、できれば窓に向けたカウンター席なんかがある店が見つかれば、うれしい。ホットティーが置いてあったり、軽食やケーキがおいしいと、なおのことうれしい。

今日もお気に入りカフェのリストに、一軒加わった。