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「対話『古事記』」少し休みます

■休載のお知らせ

『古事記』の冒頭を、稗田阿礼とおびと皇子との対話のみで解説してみようと始めた「対話『古事記』」ですが、事情により休載します。

楽しみにしていた方には、大変申し訳ありません。現代語訳『古事記』を読んだだけでは分からない、暗号のような『古事記』冒頭の解読を、対話でお届けすることはできませんが、代わりに通常の文章であれば、以下を番号順にお読みいただくことで、その内容の全貌が分かります(もちろん、興味のある回をつまみ食いのように読むのも大歓迎です)

『古事記』は、日本という「国(クニ)」がどのようにできているかを記しています。それは、中国の影響を受けた「律令国家」や、西洋の影響を受けた「近代国家(領域国民国家)」とは異なる日本独自のあり方です。

『古事記』が伝える、神々が住まう「国(クニ)」の姿は、近代国家の矛盾が露呈してきている現代日本が、立ち返るべき姿を示しているように思います。それは、「復古」といった言葉が連想させる軍靴の響きとは無縁の国家像です。

『古事記』の冒頭は、「国(クニ)」のあり方を基軸に、ジェンダーや、聖なる時間など、現代にも通じるテーマで、時折り息苦しさを感じさせる現代の日常から逃げるのではなく、もう一つの世界を重ねることで異なる世界を生きる手法を伝えてくれています。

『古事記』の暗号はここに解けています。日本の秘められた可能性を、ぜひ解かれた『古事記』を通して自分のものにしていただけたらと思います。

ご愛読への感謝と共に、休載のお詫びを申し上げます。

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