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【コラム】マーメイドはひとりで躍る③

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日本は「四季」の国、なんてことをよく言われるが、そういえば僕のバイト先のセブンイレブンでは、先週からおでんの販売が終了した。ちなみに、個人的には名残惜しいなんて気持ちは白滝一本分もない。仕事が減ってうれしい。ただそれだけである。

そんな中、プロ野球はひと足先に春の訪れを告げた。キャンプインである。注目のルーキーや、海の向こうから帰ってきた剛腕、怪我からの復活を期す猛者たち。それぞれが、シーズンに向けて調整を進めている。ファンはみな、開幕に向けて張り裂けんばかりの妄想をふくらませていることだろう。

2021年は、さらに特別な年。13年ぶりにオリンピックに野球が帰ってくるのだ。先だってのプレミア12(2019年)では、初陣ながらしたたかに世界一を勝ち取った稲葉監督。日の丸を背負うメンバーは? 侍ジャパンの「4番」は・・・

あれこれと楽しい妄想をしたいところだが、なぜだかそれが捗らない。それは、半年後に東京で起こるはずの未来が、「夢」としか思えないからだろうか。

未曾有のパンデミックにより、1年の延期が強いられた東京五輪だが、ここに来て開催の是非が問われている。これまでチームを引っ張ってきた大黒柱が一線を退き、一気に組織力のなさが顕在化。絶対的エース・有原航平の移籍によって、今季の北海道日本ハムファイターズも同様の状況になるのではないかとの心配もあるが、それはひとまず置いといて・・・ 運営体制のまずさについては、さすがにウイルスのせいにはできないだろう。

新たな柱としてトップを任されるのは、これまで五輪相を務めていた橋本聖子氏とのこと。もちろん彼女は大谷翔平でも、岡大海でもないわけで、二刀流は不可能である。結局のところ、選考理由も不透明さを極めるが、彼女のポテンシャルに期待しての起用であることを願うばかりである。野球においてもそうだが、若手選手は若手だから使うんじゃなくて、能力があるから使うべきなのである。ただ、若手を試合に出しておけば、自動的に能力アップなんて思ってるパワプロ脳で考えてはならない。

バタバタとしているうちに、3月からは聖火リレーがはじまる。半年後、東京に火は灯るのか。そして、侍ジャパンは世界一をつかめるのか。と、まあつらつらことばを並べていても、ただの大学生である僕は、ここらへんで発言をわきまえた方がいいかもしれない。「マーメイドの書く文章は長すぎる」と言われてしまいそうだから。


執筆・マーメイド侍

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