(読書)透明な螺旋
東野圭吾
(内容紹介)
シリーズ第十弾。最新長編。
今、明かされる「ガリレオの真実」。
房総沖で男性の銃殺遺体が見つかった。
失踪した恋人の行方をたどると、
関係者として天才物理学者の名が浮上した。
警視庁の刑事・草薙は、
横須賀の両親のもとで過ごす湯川学を訪ねる。
「愛する人を守ることは罪なのか」
ガリレオシリーズ最大の秘密が明かされる。
☆☆☆
2年前に購入していたのに
もったいなくて読めずにいた。
読み始めは加賀恭一郎シリーズのようで
ここからどうなっていくのかと
思っていた。
事件と並行して
湯川学の家族関係や過去が明らかになり。
彼の冷静な優しさが事件に関わった人達を
掬いあげ、救う部分が印象的だった。
湯川さんというとドラマでの
数式を書き殴るシーンが浮かぶけれど
この作品ではそれはなく静かな雰囲気で。
血縁や、親子の情や、人の心は
計算では解けない複雑なもので
「人は誰もひとりでは生きられない」
と言った湯川さんの反省(後悔?)が
感じられたし、胸が熱くなった。
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