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こどもと絵本と経験19

こんばんは。今日は「何事も経験しないとね」というエピソードです。当然虫が絡んできますが(苦笑)。

先日、ナナフシという虫を発見しました。図鑑や観察舎などで見たことはあったのですが、自分たちで見つけたのは初めて!息子は図鑑を見るたびに「ナナフシ見つけたいな〜どこにいるのかな」と言っていたので大興奮で飼うことにしました。我々の発見したナナフシは枝のようにほそーくて、もう胴体も手足も全部ほそーくて擬態名人!葉っぱの上にいても全然分かりません。その日も目の前の低木にいたのに、最初は全く気が付きませんでした。

食べ物はサクラやバラの葉っぱ。なんだかとってもハイカラな感じがしませんか?体もほっそりとしていて、ソロリソロリと長い手足を動かすその姿は本当に優雅だな〜と(私は)思いました。

そんなナナフシくん、息子が今日みんなに見せたくて幼稚園に持っていたのです。するとその珍しい姿にみんな大興奮。ひと目見ようと触れようと順番待ちになるくらいの盛り上がり。最初は「触らせない!」と言っていた息子ですが、「わざわざ持ってきたのならみんなが触りたいのは当たり前だよ。触らせてあげようね。優しく触ってねと言えばみんなもそうするから大丈夫だよ」という私の注意を信じ、みんなに触ってもらいました。みんな丁寧に触ってケースに戻してくれたのですが…。最後に触った子が虫経験(?!)のあまりないお友達だったんでしょうね、力加減が分からず、胴体をつぶしてしまったのです。息子も「あーっだめだよ、そんな強く触ったら!!!!」と言ったのですが、時既に遅し。ナナフシくんはヨロヨロになってしまいました。

その時はまだ動いていたので息子もそこまで気にせずいたのですが、帰宅すると見るからに弱っている、瀕死状態。その上、足も一本取れていて。(ちなみにナナフシは足が1、2本取れてしまっても自己再生をすることができるすごい虫だそうです。)ようやく事態を悟った息子が「あのお友達が強くつまんだからだ。」と怒っているわけではありませんでしたが、とっても残念そうにしていました。「せっかく見つけたのにな、長生きさせたかったのにな」と。

今回の件は、非常に残念な切ない結果になってしまいました。でも、幼稚園に持って行きたかった息子の気持ち、触りたかったみんな、力加減が分からなかったお友達、私の助言、どれも間違っていなかったと思います。最大の原因はもちろん力加減の分からなかったお友達なのですが、息子だって一昔前までは虫なんて触れなかった、だからどれくらいの力で持てばいいかだって当然分からず虫を殺してしまったことはあるんですよね。やっぱり経験しないと分からない。そして幼稚園に持っていくとどうなるか、これも経験しないと分からないわけですよね。自慢したいから持っていく、でも持っていくならみんなに平等に見せてあげる、そうすると事件が起きる可能性がある、やっぱり全部経験。

息子だけではなく私も勉強になりました。ナナフシくんの一生がこのような形になってしまったことは非常に胸が痛みますが、できる限り良い標本にしようね、といま体を乾燥させるために冷凍庫に眠っています。

母親としてはこの経験を通して「命について」を学んでもらいたいと思うのですが、まだ息子の心にあるのは「自分のものだったのに」という、おもちゃを壊されてしまったような気持ちが強いように見えます。すぐにとは言わないけれど、虫たちを飼う中で少しずつ「命」を考える機会をもってくれたら良いな〜と思います。

今日はナナフシくんについて語ってしまったので、絵本紹介は次回に(笑)。明日も頑張ろう〜!


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