マカロンカラーがかわいい中国の小型電気自動車!中国自動車業界の今

こんにちは。いつも見ていただきありがとうございます。

今回は車について調査していきたいと思います。ガソリン車に乗られている方が多いとは思いますが、電気自動車などの新エネルギー車も注目されています。また、中国では日本車の人気が高い一方で、中国メーカーの自動車も続々出始めているようです。

中国で車を買う

日本では何らかの方法で車を購入し、各種手続きを踏まえれば誰でも車を所持し、運転することができます。伴う事務手続きは実に多くの日本人が行っているもので、形式化されています。

ですが、中国では違うんです。

中国では車を購入する際にナンバープレートを購入しなければなりません。さらに、希望者が全員購入できるわけではなく、抽選やオークションで購入しなければ手に入れることはできないのです。

人口に比例して増え続ける自動車の影響で、環境問題や交通問題が深刻化していて、上海では2002年から毎月発行するナンバープレート数を制限するようになりました。購入するには毎月1度行われるオークションで競り落とすしかありません。

こちらの記事によると、毎月販売される枚数は約1万枚ですが、希望者は22万人を超えることもあるようで、取得率は5%前後だといいます。

さらに驚きなのが、ナンバープレートを購入できるとなった場合の購入金額の平均が約140万であるということです。車を購入するだけでなく、ナンバープレートを購入する費用もかなりの負担となっています。

またこちらの記事によると、北京でも同様に制限されているようです。北京では2011年から制限を始め、抽選方式で販売しています。

日本人は驚くシステムではないでしょうか。車一台を購入するにあたって、約二台分、もしくはそれ以上の金銭的余裕がないと車を持つことができません。むしろ余裕があっても抽選で当たらなければ車を運転することはできません。

大都市の一部では、ナンバープレートの末尾の数字によって奇数と偶数で割り振り、走行できる日を指定するという政策が行われたこともあったようで、中国では約20年近くこういった状況が続いているようです。

中国の自動車業界

みずほ銀行が公開している中国自動車業界レポートによると、2021年2月の中国自動車生産台数は150.3万台で、前年の同月と比べると4.2倍増加しているようです。販売台数も前年同月比3.6倍の145.5台となっており、11カ月連続の増加だといいます。しかし2020年は新型コロナウイルスの影響で、生産台数販売台数ともに大幅に落ち込んだことから、今回の伸び率はイレギュラーなものと判断しているようです。

とはいえ、新型コロナウイルスの影響からは脱却し、回復し好調であることを示しているといえるでしょう。

また、中国自動車業界でホットな話題といえば、電気自動車です。

中国は2035年までに電気自動車などの新エネルギー車の販売を主流にしようと目標を掲げています。先ほど説明したナンバープレート制度も、電気自動車に限っては無料で配布するなどの政策を行なっています。

電気供給スタンドの整備が追いついていないという問題や、ガソリン車に比べて価格が高いという課題もある中、2020年に発売された『宏光MINI EV』は大ヒットしているようです。

約45万円の電気自動車

中国の上汽通用五菱汽車が2020年7月に発売した『宏光MINI EV』は、いまや中国で一番売れている電気自動車だといいます。

この電気自動車の特徴はなんといってもそのコンパクトさ。全長は290cmと日本の軽自動車とほぼ同じサイズで4人乗りです。

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宏光MINI EVは3つのグレードが用意されていて、最も安価なグレードで約45万円、中級グレードで約51万円、上級グレードで約60万円となっています。

かつて三菱自動車から発売されていたi-MiEVや、2020年冬にトヨタから発売されたC+podなど、日本メーカーも小型電気自動車を発売しています。
しかし、それらは価格が200万近くと高額だったり、現状個人向けでは販売されていなかったりと、普及しているとはいいづらいようです。価格だけ見ても、宏光MINI EVが手に取りやすい電気自動車であることがわかります。

宏光MINI EVが注目されている理由は価格だけではありません。
中級グレード以上だと冷暖房完備で、フル充電時の走行可能距離は120kmもあり、実用的です。速度が出せる車種ではないものの、舗装されている市街地を走行する分には十分だといえるでしょう。

2021年4月に開催された上海モーターショーでは、当初モデルよりも上級グレードのマカロンシリーズも公開され、その外観の可愛らしさに女性人気がさらに高まったといいます。

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2020年の初登場時心配されていた安全性に関しても、エアバッグとバックアップカメラが搭載されていて、消費者の心配も無くなったといいます。

中国では政府の政策やメーカーの開発競争もあり、電気自動車が一般的になってきているようです。先程の自動車業界レポートでも、年間販売台数は130万台を突破し過去最高であると伝えています。


日本メーカーへの影響

政府としても電気自動車を推進しながら、現状ガソリン車の方が多いのも事実です。

中国に進出している日本メーカーはどうでしょうか?

アフターコロナの中国では、電車など公共交通機関を避け、自家用車を持とうとしている人が増え、自家用車そのものの需要が高まっているようです。そんな中、宏光MINI EVのような中国メーカーの電気自動車の人気が高まる動きをみせながらも、日本車への人気はいまだ根強いようです。

様々な要因はある中、注目したのは”現地で生産する”というポイントです。実はこれは2013年頃から行われていることで、例えばトヨタは、トヨタの中国会社から、中国のトヨタへの転換を図ってきたといいます。

製造だけでなく設計の段階から中国で人気が出る車を設計し、現地にあったスタイルで販売を続けています。また、近年は新進気鋭の中国メーカーが現れる一方で、ブレーキが効かず事故が発生するなどの問題点も表出してきています。日本メーカーは価格こそ高いものの、それ相応の品質が担保されており、引き続き中国市場に浸透しているようです。

現地のデータが熱い

中国で日本メーカーが根強い理由のひとつに、現地での情報収集やマーケティングを丁寧に行なったことが挙げられるのではないでしょうか。

誰に何を届けるか、その対象は何に興味があるのかということを把握することこそ重要であると考えます。そのヒントとしてデータを活用してはいかがでしょうか。

当noteでも繰り返しお伝えしていますが、日本と中国は似ているようで異なる文化も多数あります。車を購入するにあたっても日本とは全く違うシステムでした。システムや方法、文化が異なれば、そこに関わる人間が抱く想いや、全体の傾向も異なってくるはずです。

CHReportは現地でしか収集できない生の声をレポートしています。ソースは中国で1,000社以上の機関や団体、企業に情報を提供するビッグデータサービス企業です。

分野は、自動車、家電家具、不動産、生活用品、化粧品など多岐にわたります。お客様の用途に合った形でレポートを作成し提供させていただきます。ご興味のある方はご相談いただければと思います。

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