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幸せへの近道は「ざっくり生きる」だった

どんなにポジティブな人でも、ネガティブになる瞬間はあるだろう。もちろん、私もそのうちの1人だ。そんな時に絶対に読み返そうと決めている本がある。

『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』

タイトルからして、ハッとさせられる本の著者は、カマたくさん。
歌舞伎町にあるゲイバーのオーナーだ。カマたくさんに出会ったのは、戦友からの勧めだった。

「この人のツイッターがすごく面白いからみてみて。元気でるよ」

早速フォローして、直近の投稿を漁る。ツイート形式はテキストではなく、ショートムービーが目立つ。
またコンテンツの内容は、ただふざけているものもあれば、
日々起こった出来事について、ド直球且つちょっぴり毒舌なツッコミを入れている投稿もあり、見ていて痛快。とんでもなく引き込まれていった。

“性格も、好きな食べ物も、好きな色も違うのに、なんで幸せ像だけは同じなの?それは道理が通らなくない?” 

(引用:『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』P35)


特にシェアしたいテーマ、「“自分が”幸せと思えるかどうか」。

わたしは今すごく幸せだし、今後もずっとそうだろうなと思う。
もともとかなりポジティブなほうだが、ついネガティブになったり、
どうしようもない不安にかられることも勿論たくさんある。
そんな時もきっとこの本があれば乗り越えていけると思っている。

でも人は本当の意味で1人では生きていけないので、揺るぎない自分が確立されていても周りに流されてしまうものだ。

「今更ワーホリなんて」「服装地味すぎない?」「いろんなことに手を出してるけど何がしたいんだろうね」。

幼稚園はさておき、小学生の頃からいろんなタイプの人間に揉まれてきて感じるのが、何をやっても難癖つける人は一定数いる。
クラス、学年、部活、習い事という狭すぎるコミュニティだけが自分の生きる世界にみえ、その中で波風を立てないように、悪目立ちしないように過ごしてきたなあ。

今だから言えることになってしまうけど、自分に嘘はつかないでおくべき。

結局、何かしら難癖つけられるという結果が同じなのであれば、やりたいことをやってから、文句を言われる方がいい。
カマたくさん曰く、ショックを受けない心づもりだけできていれば十分だという。周りの意見よりも、自分と向き合って、自分を信じてとにかく成果を出す。もっと早く知ってたらなあ、と思う。

その選択の積み重ねで きっと、“自分が”幸せと思えるからだ。

もう1つ、紹介したいテーマ「無意味に落ち込まない。」
カマたくさんは、自分よりできる人、尊敬している人が同じ状況でどうするか考えてみて、その人でも無理だったら落ち込むこと落ち込みは無意味だと切り替えることができるらしい。
尊敬する人でもできないと分かればホッとできるし、その人ができそうだったら落ち込んでいる場合じゃない上に、具体的に頑張るポイントについてもたどり着きやすい。

また、100%の力を毎日出すのは無理とも断言してくれている。
辛口な人に言ってもらえると救われた気持ちになるのは私だけだろうか。80%くらいで頑張ることでって、失敗しても「もっとできるし」、
と思えて、無駄な落ち込みを回避してすることで自分を守ることができる。

わたし私自身、限りある時間を後悔しないように過ごしていきたいという思いが強く、いつも100もしくは120%で頑張って燃え尽きていた。
たとえ結果がついてこなくても、「頑張ったこと」に満足していた。

けれど、かえって効率が悪かったと今だから冷静にジャッジできる。
カマたくさんのこの考え方に納得したし、価値観を変えてもらって今はすごく楽に頑張れている。



私は日本が大好きだし、この国に生まれて本当に幸せだと感じている。
その一方で、もっとこうであってほしい、と思うことがたくさんある。
今でこそ「自由」とか、「多様性」を受け入れようとする風潮が広まってきているけど、果たして自分だけのものさしで「幸せ」を計って生きている人がどれくらいいるだろう。
インスタ疲れ、彼氏のスペック比較などと、とにかく隣の芝生は青く見える族だなと日々痛感。20代後半になったら結婚、出産、子育てするのが理想の幸せ像で、そこに行き着いていないと無駄に落ち込んでいる友人も多い。
いま外資系企業で働いていて、いろんな価値観をもった仲間に揉まれているからこそ、日本特有の横並び意識や協調性からくる、“人と比べること”でしか幸せを決められなくなるのって日本独特だなと感じる。

この本を読んで改めて確信したのは、どんな状況でも自分自身が幸せになろうとしない限り一生幸せになれないし、1人でも多くの人が気づくべきだということ。もっと言うと、気づくだけではなくて、行動にうつせるかが大事だし、そういう人と一緒にいたいものだ。

決めつけるのはよくないものの、日本はまだまだ「こうあるべき」みたいな価値観が根強いから、世間が勝手に可哀想と決めつけてしまうことも多い。そういう視線が人の「幸せ」を台無しにしてしまうこともある。

だから、わたしはこの本を1人でも多くの人に読んでもらいたい。
そして「人は人、自分は自分」といった価値観が本当の意味で日本全体に広まったら、今よりさらに明るく生きやすい時代が来るだろうと勝手に期待しているのだ。

ここまで読んでくださったあなたは、常に前向きに、自分の人生を切り開こうとするパワーとパッションをもっているはずで、きっと身近なコミュニティ・社会にインパクトを与えている。そんな中でも、つい人と比べてしまったり、時にネガティブになったりしてしまうこともあるし、落ち込む誰かに何かを言ってあげたいこともあるだろう。

『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』は、そんな時に手にとって欲しい1冊なのだ。





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