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昨日の晩に、初めて暗闇で静電気を見た。
寝ぼけまなこでトイレに行って布団に帰ってきた時に
枕と顔の間に手をおいたらすごく眩しい星を見た気がしてん??となった。
それから枕をその手でひっかいてみたら、
空にはしる稲妻みたいな細い電気の束が不思議な模様を描きだした。
静電気はその後ぴたりとおさまった。
あまりの眠さに魔法みたいだ、自分は魔法使いだ、と思い終わって
夢の中に落ちてしまった。

また、数日前の晩。
ネットフリックスで、テラスハウスという恋愛といざこざの番組を観終わった後に、明日からまた自分の自分の人生やっていこうと思えばもう
3時半になってしまっていた。
私は一刻も早く寝ようと、焦って夢の世界をこちらに引き込もうと思って目を閉じた。
するとまぶしい、と思ったので目を開けた。
開けると目の前が光でいっぱいだ。電気を消したし、スマホの仕業でもない。
それはカーテンの隙間から遊びに来た一筋の光。たった、2センチ幅くらいの
スレンダーな形の光が、ちょうど私の左目にきていたのだ!
これは、隣のお家の出す光にしては強いな、テラスハウスを観ているのか??と怪しんだ末に、
横にした体を起こして、光の筋の先をたどって窓に近づいた。
カーテンをひらりめくると、
昨日満月を迎えたばかりのまんまるお月様が笑ってこっちを見下ろしていた。
海外映画の子供のごとくワーオ!と言った。こんな経験は初めて。
もしも少しでもカーテンの位置がずれていたら左目と合わない位置から、
光がきていた。
まるで、わざと、カーテンの隙間に合わせてそこにいるかのように、
周りにたくさんの闇に囲まれた孤独な月は強く美しくそばにいた。
なんて幸せなことなんだと、おとぎばなしの姫になりきってわざとカーテンを開けて、そのまま寝ようとした。
でも光が強すぎて、いっさい眠れない。
月が、こんなにも眩しいなんて、日に焼けるんじゃないかと思ったし、宇宙人に狙われやすいと思って、自分の体をずらした。



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