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きっとどこかでアナタと繋がっている、そんな世界がいい。

ありがとう」という言葉がある。
何かを教えてもらったとき。手伝ってくれたとき。誰かと出会ったとき。大切なものをもらったとき。
そこにはいつもワタシ以外の誰かがいる。
その誰かに感謝の気持ちをのせて、この言葉を伝える。

なんてすばらしい言葉なんだ。
誰かのためにしたことで「ありがとう」と言われることが嫌いな人はいないだろう。
なんて温かい世界なんだ。
きっと人は「ありがとう」を伝えるために、そして「ありがとう」を受け取りたくて、生きてるのだ。
そうやって人は、アイデンティティを求めてるのだ。

けれども、良かれと思っておこなったことがそうではなかった、ということがときに起きてしまうこともあるのだ。
なぜ、起きるのか。
おそらくそれは相手の気持ちではなく、自分の気持ちを優先させたから。自分を優先させたがために、相手が本当に嬉しいと感じること、喜ぶ姿を見逃したから。

何事もギブandテイクで成り立っていると考えているワタシは、それを大好きな旅に置き換えたとき、ふと旅先に対して何かギブをしているだろうか?と考えた。
そこに住む人や街の魅力を教えてもらう、というテイクばかりを受け取っているのではないか?と。

(どうして今まで気づかなかったんだろう.….…)
(ワタシが今まで出会った街や人にできることは何かあるかな.….…)
(旅をしたその魅力的な街に、ワタシも何か還したいな贈りたいな.….…)

こうして、ワタシのギフト贈呈計画は始まった。



本当のギフトは何事もリサーチが全て

1)ギフトに何をつめようか?

そもそも何をもらったら嬉しいのだろう。
ワタシはカフェで、ラテアートをするおねえさんの手元を見ながら考える。

ギフトというからには、ただの贈り物ではなく、そこになにかしらの付加価値をつけるからギフトのはず。
例えばお中元やお祝いを贈るときにつける、熨斗紙もそうだ。5本蝶結びの水引の熨斗紙をつけて、「縁が、良いことが続くように」と願いを込めるのと同じように。(地域や用途によって異なることもある)

とはいえ出会った人ひとりひとりに贈ることは難しい。でもその街に暮らす人たちに喜んでもらえるものがいい。
(.….…ワタシだったら?ワタシが現地の人だったら?どうしたらそこに暮らす人たちの笑顔がつくれる?)

考えを、紙に書き出すこと数十分。

そうだ。
もし、外の人に街に来てもらうことで、そこに暮らす人との繋がりをつくり、お金を循環させるサイクルをつくることができたとしたら。
そうすることで街により活気がうまれて、今よりもっと良い街になったとしたら。そうしてみんながその街を好きになって、また来るようになったら。

とても素敵じゃない?

その背景には、地方は過疎化と高齢化が問題視されている。だからこそ人に来てもらう必要がある。遠い別の場所から人が来たのなら、普段出会うことのない人と話すというかけがえのない時間を、両者は過ごすことでき、飲食店や宿泊施設等の観光業が動き始める。
そうすれば街にもっと活気がうまれるはずだ。(微々たるものかもしれないが、地方創生にも繋がるとも思う。)

贈って終わりでなく、次に繋げるという循環が付加価値なのでは、と。
これを旅人であるワタシから贈るギフトにしよう、そう思った。

2)ワタシにできることってなんだろう?

なら今のワタシは何ができるんだろう。
アートのくまをどこから飲むか悩みながら、冷めたカフェラテを飲む。

旅をしているから、その街の魅力や知り得なかった情報を、SNSを介して見てくれた人=アナタに、ダイレクトに発信することはできる。加えて実際に会う友人=アナタにはリアルな体験として、信頼性のある情報を伝えることもできる。
ということは、「行ってみたい」と思わせるフックを作れるのではないか?
人は探求心のかたまりだ。知りえなかった情報が目の前にあると、つい好奇心で見てしまうものだ。

他に何ができるんだろう。
現職のマーケティングや企画、課題解決のために向けて複数の人と関わりながら何かをつくりあげていく、といったスキルは活かせそう。
ということは、街に繋がるようなコトを考え、そこに向けて周りを巻き込みながら企画を進めるといったコト提案を提供できるのではないか?

何か前に進みそうだ。
0→1を起こすのは、なかなか大変。けれども今あること同士をかけ合わせたら、何か新しいコトがうみ出せそうじゃない?何かが始まりそうな気がしない?
少し心がはずみ始めた。

3)対象は?それぞれがどうする?

サイクルをつくるということは、最低限対象が3つないと安定しない。もちろんそのうちの1つはワタシだ。残り2つは次の旅先を探しているアナタと、情報元である旅をした街だ。

サイクルのイメージとしてはこうだ。
街の良さや暮らしの魅力を、旅をして知ったワタシが、情報として発信。それを見たアナタは、次の旅先にし、実際に行く。そこで人々と触れ合い、ご飯を食べ、魅力を知る。後日また来たい場所、おすすめの場所として情報を発信する。そうすると次のまた別のアナタの目にとまり、旅行へ行く。
別軸として、ワタシはそこにただSNSを発信するだけではなく、例えばその街の人と協力して語らい場をつくるコトや、連休時でなくても来てもらえるようなコトなどの提案を企画する。

(お、繋がっていく。)

ざっくりメモ

そうしてワタシと見知らぬアナタと街は、繋がっていける未来があると感じた。

4)画竜点睛を欠かないためには?

全てはここの確認作業にかかってるといっても過言ではないと思う。
ワタシはアナタと街のことを考えてつくったギフトを、再度確認をする。

アナタに街の魅力が伝わる内容になってるかな?旅先として選んでくれる見え方になってるかな?街は、そこに暮らす人たちは、喜んでくれるかな?
せっかくつくったにも関わらず、熨斗紙の種類を間違えたといったような事態はあってはならない。このたった1つの間違えが、取り返しのつかない可能性をうむことを、ワタシは知っている。
だからこそ、丁寧に、1つ1つ確認をするのだ。


さあ、そのギフトを渡しに行こう

確認したから大丈夫だ!よし!渡しに行こう!、とすぐにはならない。ここでも改めて確認作業が必要だ。それは、「どう渡すか」だ。
読んでくださっている方も、友人に贈り物をするとき、いつ・どのようにして渡そうか考えるはずだ。これも同じことだ。

まずアナタに対して。SNSもたくさん種類がある。その中でどれを選べば1番ささるのか。とくに地方の街となると文字で表現するよりも、写真や動画を多めにする方が、魅力をよりアピールできそうだ。となるとInstagramが相性良いかも。
次に街に対して。こちらについては具体的な言葉として表現する方がささりそう。もし施策を実施するとなった場合、それを時系列を追いながら発信しやすいのは、Xが相性良いかも。(あくまで個人的な印象)

こうして相手に合った渡し方を見つけることで、よりギフトにも気持ちが入るのだ。


1人でも多くのアナタと、旅をしたその街にこのギフトが届いて欲しい。そして、それらが繋がっていく世界であって欲しいという願いを、最後に少しだけ、ワタシはこのギフトに込めよう。

くまの面影がなくなったカフェラテを、飲み干した。
さぁ!思いがたくさん詰まったギフトを渡しに行こう!
旅が好きだから。その街を好きになったから。そこで出会った人たちが好きだから。繋がることでたくさんの「ありがとう」がうまれる世界を、ワタシ
はつくっていきたい。
だから、ワタシは旅を続けるんだ。

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