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書くことを諦めない

活字中毒者のくせに書くことが苦手だ。脳内が言葉になる前の概念で埋め尽くされているタイプなので、それを言語化して相手に伝わる形に変換するのに労力が要る。せっかくエネルギーを注いで実体を作ったのに、概念だった頃の姿とはかけ離れた文章が生まれてしまうことも多くて、その度に書くことが苦手になっていく。そのうちに書きたいことだけが詰まれていって、その量の多さに呆然としつつやる気が湧かない、みたいな無気力の地層を重ねるうちに大人になってしまった。

自分には出来なさそうなものの前に立つと途端に無気力になっちゃうんだよなぁ。概念が好きなので、物事を大きくてふわっとした概念のまま扱ってしまう癖がある。一個ずつ要素に分解すればまぁ出来なくはないものでも、分解した要素に抜け漏れがある気がしてなんか違うなぁという気分に取りつかれる。フレームワーク的な方法論に身体がついていかない。というのは言い訳で、なんとなく上手くいく気がしなくてやる気が出ないだけ、なんだと思う。

最近、書くことに限らず、自分が本当にやりたいことを意図的に避けてきたのではないか?みたいな実感が湧いてきている。学びたいこと、着たい服、伝えたい言葉。それらを自分にはまだ早いとか、似つかわしくないとかという理由をつけて、それからずっと逃げていた気がしている。今までは怠惰なだけだと思っていたけど、どうやらその根源にあるのは恐怖心らしい。恐怖であれば生まれてこの方ずっと付き合ってきたので、怠惰よりは上手く共存できる展望が見える。

つべこべ言わずにとりあえず書く。机に座ってパソコンで書くとちゃんとしなきゃいけない気がするから、ベッドに寝っ転がりながらスマホに呟くように書く。小さくてもいいから前に進みたい。言葉になりたがっている概念だけは沢山持ってるのだから。

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